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頭痛と噛み合わせはどう関係しているのですか? [2019年01月15日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。今回のテーマは「噛み合わせの悪さの問題」です。社会人にとって、頭痛はたびたび起こる体調不良の一つではないでしょうか。

最も、頭痛がした時は頭痛薬を飲んで済ませてしまう人がほとんどかもしれませんが、身体に起こる異常というのは原因を解消しない限り同じ症状が起こり、頭痛もその例外ではありません。実際、風邪が原因の頭痛なら風邪が治れば頭痛も治りますからね。

頭痛薬では頭痛の原因の解消まではできないため、いくら痛みが治まってもいずれ頭痛はまた起こり、それが「慢性的な頭痛」という状態をもたらします。そんな頭痛の原因として一つ考えられるのが、噛み合わせの悪さです。

正常な噛み合わせとは

正常な噛み合わせは、まず歯並びが正常でなければなりません。上下と左右の歯で均等に噛め、筋肉や顎関節に負担のかからない噛み合わせが正常です。ただ、現状噛み合わせが正常な人がその後もずっと噛み合わせが正常とは限りません。

筋肉が弱まる、歯が擦り減るなどで噛み合わせは変化しますし、顎関節の変化や年齢が原因による噛み合わせの変化も起こります。特に子供は年齢的に成長期となるため、顎の成長の仕方などによって噛み合わせは大きく変わります。

噛み合わせの悪さは全身に悪影響をもたらす

噛み合わせが悪いとどんな問題があるのか?…多くの人は噛むことについての問題を連想するでしょう。確かに噛み合わせが悪ければ正常に噛むことはできませんが、それだけでなく口の中全体、さらには全身にも多くの悪影響をもたらします。

慢性的な頭痛や肩こり

今回のテーマでも頭痛は、噛み合わせの悪さが原因で起こることもあります。噛む時には噛む筋肉を使用しますが、噛み合わせが悪いことでその筋肉が悪影響を受けます。側頭筋が悪影響を受けることで頭痛、広頸筋が悪影響を受けることで肩こりが起こります。

側頭筋は顎関節から頭の横にかけてつながっており、広頸筋は首から肩にかけてつながっています。顎関節や首は、位置から考えても噛み合わせの影響を受けることは想像できると思いますが、それぞれの筋肉が頭の横や肩にかけてつながっているため、頭痛や肩こりの原因になります。

虫歯や歯周病の発症

噛み合わせが悪いだけで虫歯や歯周病が発症するわけではないですが、発症のリスクは高まります。と言うのも、噛み合わせが悪いということは歯並びも悪いということにもなるからです。そうなると歯並びが凸凹していて歯磨きがしづらく、磨き残しが増えてプラークが蓄積するからです。

また、プラークは歯と歯が当たることでも自然に剥がれますが、噛み合わせが悪ければ当たらなくなる箇所も出るため、自然なプラークの剥がれが見込みにくくなります。そのためプラークが付着した状態が続き、それもまた虫歯や歯周病が発症しやすくなる原因になります。

顎関節症が起こりやすい

顎関節症は噛み合わせが良い人でも起こりますし、噛み合わせが良い人が顎関節症になることで、噛み合わせが悪くなってしまうこともあります。しかし噛み合わせが悪いと顎関節症が起こりやすくなり、さらに重症化もしやすくなります。

ちなみに、顎関節症とは顎関節の慢性的な疾患です。顎関節やその周辺が痛む、口が開けにくくなる、耳が痛むなど様々な症状が起こります。また顎を動かすたびに「ミシミシ」と音がするため、それがストレスにもなってしまいます。

顔全体の見た目が悪くなる

噛み合わせが悪いと、まず口元の見た目が悪くなります。さらに噛み合わせの悪さによって顎が歪み、顎の歪みによって顔の輪郭が歪みます。このため、噛み合わせが悪いことで結果的に顔全体の見た目が悪くなってしまいます。

また、顔に限らず全身の見た目にも影響することがあります。噛み合わせが悪いと身体のバランスが崩れますから、自然に姿勢も悪くなってしまうのです。つまり、噛み合わせの悪さは健康面だけでなく審美面にも悪影響をもたらすということになります。

噛み合わせが悪くなる原因

そもそも噛み合わせは何が原因で悪くなるのか?…それには次のことが考えられます。

・歯並びが悪い
噛み合わせが悪い原因として最も典型的なものです。歯並びが悪ければ噛み合わせは悪くなりますし、この場合は自身でも自覚できるでしょう。

・歯科治療
虫歯治療で詰め物や被せ物の処置をした場合、これらの高さが合っていないと噛み合わせが悪くなります。高すぎる場合は削って簡単に対処できますが、低すぎる場合は再製作しなければなりません。

・癖
特に、子供の癖は噛み合わせが悪くなる原因になるものが多いです。頬杖は顎関節に負担を掛けて噛み合わせが悪くなりますし、舌癖は歯並びと噛み合わせが悪くなります。

・失った歯をそのままにしている
歯を失うとそこにスペースが発生するため、隣接する歯が移動してしまいます。そうすると歯が本来の位置ではなくなるため、噛み合わせが悪くなります。

・歯ぎしり
これも癖の一種ですが、頬杖などと異なるのは、歯ぎしりは睡眠中の無意識な癖だという点です。このため改善が難しく、専用のマウスピースの装着などによって対処します。

・遺伝
歯並びにも同じことが言えますが、噛み合わせには遺伝的な要素も含まれます。親の噛み合わせが悪いことで子供もまた噛み合わせが悪くなるケースがあります。

噛み合わせの治療方法

噛み合わせの治療方法は、その原因によって全く異なります。例えば虫歯や歯周病の治療の場合、進行度で異なる部分はあるものの、基本となる治療内容は同じです。しかし噛み合わせの悪さについては原因が様々なため、それぞれの原因に対処した治療を行います。

・歯並びの悪さが原因の場合
歯並びの悪さが原因の場合は、矯正治療を行うことで噛み合わせの改善が可能です。とは言え、矯正治療は気軽で行う治療ではないため、治療するかしないかは歯科医と相談して決めましょう。また矯正治療にもいくつか方法があり、例えば矯正装置が目立たないマウスピース矯正などもあります。

・歯の高さが原因の場合
天然の歯であれ人工物であれ、高さが原因の場合は削って噛み合わせを調整します。高すぎる場合は削って低くすることで調整できますが、低すぎる場合は少々時間がかかります。天然の歯が低い場合は削って被せ物を立てる、被せ物が低い場合は被せ物を再製作しなければなりません。

・癖が原因の場合
日常の癖が原因で噛み合わせが悪くなった場合、噛み合わせ治療と同時に癖も改善しなければなりません。例えば、日常の癖が原因で歯並びが悪くなった場合、矯正治療を行えば歯並びも噛み合わせも改善できます。しかし癖が続けばいずれ同じ問題が起こるため、この場合は矯正治療と同時に癖の改善も必要です。

噛み合わせの状態を知るための自己診断

噛み合わせの状態を正確に知るには歯科医院で診察を受けることです。しかし、ある程度自分でも診断したいと思う方のために、簡単な自己診断の方法をお伝えします。噛み合わせの状態を知るには、いくつかのポイントに注目しなければなりません。

・上下の前歯の中心が一致していれば正常
・噛み合わせた時、上の歯が下の歯より約2ミリ外側に並んでいれば正常
・上下の前歯の噛み合わせた時、前歯の噛み合わせが約2ミリの深さなら正常
・横から見て、自然な状態にした時にきちんと口が閉じていれば正常
・左右の目から唇の両端の距離、微笑んだ時の唇の両端の高さ、これらがそれぞれ同じなら正常

…あくまで簡単な自己診断ですから、自分の噛み合わせの状態を知る目安として参考にしてください。また、歯並びが悪ければその時点で噛み合わせが悪く、例え歯が綺麗に並んでいても重なって生えている場合は歯並びが悪いことになります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせの悪さの問題についてまとめます。

1. 正常な噛み合わせとは :上下と左右の歯で均等に噛め、筋肉や顎関節に負担がかかっていない状態

2. 噛み合わせの悪さは全身に悪影響をもたらす :以下のような悪影響をもたらす
・慢性的な頭痛や肩こり :噛む筋肉である側頭筋と広頸筋は、頭や肩にかけてつながっているため
・虫歯や歯周病の発症 :噛み合わせと同時に歯並びが悪ければ、歯磨きがしづらくなるため
・顎関節症が起こりやすい :顎関節症が起こるリスクが高まり、さらに重症化もしやすい
・顔全体の見た目が悪くなる :噛み合わせが悪いと顎が歪み、顎が歪むことで顔の輪郭が歪むため

3. 噛み合わせが悪くなる原因 :以下のことが原因で噛み合わせが悪くなる
・歯並びが悪い :歯並びが悪ければ高さも凸凹しているため、噛み合わせも悪くなる
・歯科治療 :詰め物や被せ物の高さが合っていないと噛み合わせが悪くなる
・癖 :特に子供の癖に多く、頬杖や舌癖は噛み合わせや歯並びが悪くなる原因となる
・失った歯をそのままにしている :歯を失った箇所にスペースが発生するため、隣接する歯が動く
・歯ぎしり :癖の一種だが、無意識に行う点で厄介。改善のためマウスピースを装着することもある
・遺伝 :歯並びにおいても噛み合わせにおいても、遺伝的要素が含まれる

4. 噛み合わせの治療方法 :原因によって治療方法は全く異なり、例えば以下のパターンがある
・歯並びの悪さが原因の場合 :矯正治療。費用が高いため歯科医と相談して決めるべき
・歯の高さが原因の場合 :高すぎる場合は削って対処、低すぎる場合は被せ物を立てて対処
・癖が原因の場合 :噛み合わせの治療とあわせて癖の改善が必須。癖が改善されないと症状が再発する
5. 噛み合わせの状態を知るための自己診断 :上下の前歯の中心、噛み合わせた時の深さなどから診断

これらのことから、噛み合わせの悪さの問題について分かります。「口の中の問題=口の中に症状をもたらす」のイメージがあるかもしれませんが、噛み合わせの問題はそうではなく、全身の健康に多くの悪い症状をもたらします。

噛む時に使用する筋肉の関係で頭痛や肩こり、さらに歯並びも悪ければ虫歯や歯周病の発症のリスク向上、また顎関節に負担をかけているため顎関節症になるリスクも高まります。つまり、噛み合わせの改善は噛む行為に限らず全身を健康にすることにもつながるのです。

原因が分からず、歯がグラグラしていて抜けそうなのですが歯周病ですか? [2019年01月01日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「歯周病について」です。歯がグラグラと不安定になっている場合、その原因としていくつか考えられることがあります。

例えば、歯をぶつけた場合に衝撃の強さによっては歯がグラつくことがありますが、突然歯がグラつくようになったのであれば、その可能性は低いでしょう。と言うのも、ぶつけた場合は本人もそれを自覚できるからです。

原因不明で歯がグラつくとすれば、原因として最も可能性が高いのは歯周病でしょう。歯周病は「静かなる病気」と呼ばれるほど自覚症状が少なく、そのためいつの間にか発症していつの間にか進行するケースが少なくありません。

歯周病とは

歯周病とは炎症性疾患で、歯肉の炎症や歯槽骨の破壊などが起こる病気です。歯槽骨は歯を支えているため、その歯槽骨が破壊されることは歯が支えを失うことを意味します。ですから最終的に歯が抜け落ちてしまい、それが歯周病で歯を失う理由でもあります。

歯周病が発症する流れを分かりやすく解説すると、歯と歯肉の境目には僅かな深さの溝があります。口の中の清掃が不充分だと、この溝に細菌が停滞するため、その影響で歯肉は炎症を起こします。そして、症状が進行することで歯と歯肉の境目の溝が深くなっていきます。

歯周病によって深くなったこの溝を歯周ポケットと呼び、歯周ポケットに溜まった細菌…つまり歯周病菌はやがて歯の骨である歯槽骨を溶かします。そうなると歯は支えを失うため不安定になり、グラついて抜け落ちてしまうのです。

歯肉炎と歯周炎と歯槽膿漏

歯肉に炎症が起こるのは初期の歯周病の症状ですが、症状だけ聞くと歯肉炎を想像するでしょう。では歯肉炎と歯周病はどう違うのか?…実はこれらは呼び方が違うだけです。歯周病は、進行度に応じて初期段階と中期段階と重度段階の3段階に分けられています。

そして以前は歯周病と呼ばず、それぞれの段階ごとで病名が設定されていたのです。その病名とは歯肉炎、歯周炎、歯槽膿漏であり、現在ではそれら全てをひっくるめて歯周病と呼ぶようになったのです。

つまり、歯肉炎は初期段階の歯周病であり、歯周炎は中期段階の歯周病であり、歯槽膿漏は重度段階の歯周病を意味しています。ですから歯肉炎と診断された場合、それは初期段階の歯周病になっていると判断すれば良いでしょう。

歯周病の自覚症状

歯周病が静かなる病気と呼ばれる理由は、目立った自覚症状がないからです。例えば虫歯は歯の痛みという分かりやすい自覚症状があり、歯が痛むことで自分が虫歯であると気づけます。一方、歯周病にはそこまで分かりやすい自覚症状がなく、そのため進行してしまうケースが多いのです。とは言え、歯周病にも全く自覚症状がないわけではなく、次のような自覚症状があります。

口臭がする

ちなみに口臭の原因も様々なため、「口臭がする=歯周病」とまで断言はできません。歯周病の口臭は歯周病菌の繁殖、歯石、歯肉から出た血液や膿みが臭いの原因となっています。また、歯周病による口臭は他のことが原因で起こる口臭に比べて臭いがきついのが特徴です。

歯肉が腫れる、変色する

歯周病になると歯肉が炎症を起こしますが、この時は特に痛みはありません。しかし歯肉の見た目には変化が生じ、炎症による影響で歯肉が腫れたり変色したりします。また、触れた時の感触も歯肉らしい張りがなくなり、プヨプヨとした感触になります。

歯肉から出血しやすくなる

歯周病になると身体の防御機能が働き、歯周病菌を駆除するため患部に血液が集結します。そのため患部は少々の刺激で出血しやすくなり、特に食事や歯磨きの時に出血しやすくなります。「歯周病になるとリンゴを食べた時に歯肉から出血する」と聞くのは、この自覚症状が理由になっています。

歯が伸びたように見える

これは実際に歯が伸びたわけではなく、歯が伸びたように見えるだけです。歯周病が進行すると歯槽骨が溶かされ、その影響で歯肉の高さが下がります(歯肉退縮)。歯肉の高さが下がることで歯の根が露出してしまい、その分だけ歯が伸びたように見えます。

知覚過敏が起こる

知覚過敏とは、歯が冷たさを感じた時などに一瞬ピシッとしみる症状のことです。歯周病が進行して歯肉退縮が起こると歯の根が露出しますが、この歯の根はエナメル質で保護されていないため、冷たさなどの刺激によって知覚過敏が起こります。

歯がグラつく

歯周病が進行すると歯槽骨が溶かされ、そのため歯は支えを失ってグラつくようになります。この状態になると指で押すだけでも歯は動くため、歯周病の自覚症状の中でも分かりやすいでしょう。しかし大きな問題があり、それはこの自覚症状で歯周病に気づくようでは遅すぎるということです。

歯周病の予防方法

歯周病を予防するには、次の3つの方法全てを実践するのが効果的です。

予防方法1. 精密な歯磨きをする

歯磨きは歯周病予防の基本ですが、歯磨きにとって大切なのは頻度や回数ではなく精度です。このため、ただ磨きだけではなく丁寧で精密な歯磨きを心掛けましょう。

<精密な歯磨きをするには>
・デンタルフロスや歯間ブラシの使用 :プラークの除去率が2割高まります
・プラークテスターの使用 :磨き残したプラークを染色することで、磨き残しが目で確認できます
・ブラッシング指導を受ける :予防歯科や定期検診で受けられ、正しい歯の磨き方を学べる
・矯正治療を受ける :矯正治療で歯並びを改善すれば、凸凹がなくなり歯が磨きやすくなる

予防方法2. 生活習慣を改善する

歯周病は生活習慣病であり、日常生活の中に発症の要因がいくつもあります。そこで生活習慣の見直しと改善を行い、歯周病発症の要因をできるだけ多く排除しましょう。

<生活習慣改善のポイントとは>
・禁煙する :喫煙は歯周病になるリスクを5倍以上高め、さらに重症化しやすくなる
・疲労やストレスの解消 :疲労やストレスの蓄積は身体の免疫力が低下して、歯周病菌に感染しやすくなる
・食生活の改善 :糖の摂取は虫歯だけでなく歯周病になるリスクも高める
・家族全員が予防意識を高める :歯周病菌は唾液を介して人から人に移動するため

予防方法3. 定期検診を受ける

歯科医院で定期検診を受ければ、歯周病の予防効果が高まるだけでなく歯周病の早期発見も可能です。早期発見できれば早期治療できるだめ、重症化する前に歯周病を治すことができます。

<定期検診を受けることでの予防効果とは>
・歯のクリーニング :歯磨きでは除去しきれないプラークまで完全に除去できる
・ブラッシング指導 :歯磨きの技術が向上してプラークコントロールしやすくなる
・生活習慣改善のアドバイス :生活習慣の見直しと改善において、その具体策が分かる
・口の中の健康状態の確認 :本来なら気づかないほど初期の歯周病でも発見できる

…これら3つの予防方法の実践で大抵の歯周病は予防できるようになりますし、例え歯周病になったとしても、定期検診を受けていることで初期段階の時点で発見と治療が可能です。

歯周病についての意外な事実

歯周病は虫歯と同様に口の中の代表的な病気ですが、虫歯に比べると病気そのものを詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。そこで、歯周病についてあまり知られていない意外で怖い事実をお伝えします。

歯周病は人にうつる!

正確には、唾液を介して人から人に歯周病菌が移動します。例えば「キス」、「回し飲み」、「食器の共用」、「歯ブラシの接触」などの行為が該当します。

歯周病は妊娠した女性に悪影響をもたらす!

妊娠した女性が歯周病になると、早産と低体重児出産のリスクが数倍高まります。このため、妊娠した女性は虫歯だけでなく歯周病も予防しなければなりません。

歯周病は年齢関係なく発症する!

歯肉炎は小学生でもかかりますし、歯肉炎は初期段階の歯周病とイコールです。代謝が活発なため重症化することはまずないものの、初期段階の歯周病なら子供でもかかります。

人工の歯でも歯周病になる!

歯周病は「歯」ではなく「歯の骨」の病気です。ですから、歯が人工物でも歯周病になります。例えばインプラントが歯周病になることもあり、それをインプラント周囲炎と呼びます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病についてまとめます。

1. 歯周病とは :炎症性疾患で、歯肉の炎症や歯槽骨の破壊などが起こる病気

2. 歯肉炎と歯周炎と歯槽膿漏 :初期段階の歯周病、中期段階の歯周病、重度段階の歯周病を意味する

3. 歯周病の自覚症状 :静かなる病気と呼ばれており自覚症状が少ないが、以下の自覚症状がある
・口臭がする :歯周病菌の繁殖、歯肉から出た膿みや血液、歯石などが原因できつい口臭がする
・歯肉が腫れる、変色する :歯肉に炎症が起こることで見られる自覚症状。特に痛みはない
・歯肉から出血しやすくなる :歯周病菌を駆除するため血液が集結し、そのため歯肉から出血しやすくなる
・歯が伸びたように見える :実際には伸びておらず、歯肉退縮で歯の根が露出するため伸びて見える
・知覚過敏が起こる :露出した歯の根はエナメル質に保護されておらず、刺激を感じると知覚過敏が起こる
・歯がグラつく :明確で分かりやすい自覚症状だが、ここで歯周病に気づくようでは遅すぎる

4. 歯周病の予防方法 :以下の3つの予防方法が効果的
・精密な歯磨きをする :デンタルフロスや歯間ブラシを使ってプラークの除去率を高めるなど
・生活習慣を改善する :疲労やストレスを解消して身体の免疫力を高めるなど
・定期検診を受ける :歯周病の予防効果が高まるだけでなく、歯周病の早期発見も可能になる

5. 歯周病についての意外な事実 :歯周病には以下のような特徴もある
・歯周病は人にうつる :唾液を介して歯周病菌が人から人に移動する
・歯周病は妊娠した女性に悪影響をもたらす :早産や低体重児出産のリスクが高まる
・歯周病は年齢関係なく発症する :初期段階の歯周病である歯肉炎なら小学生の子供でもかかる
・人工の歯でも歯周病になる :インプラントが歯周病になることもある(インプラント周囲炎)

これらのことから、歯周病について分かります。歯周病で歯がグラつくのは、歯周病菌によって歯槽骨が溶かされてしまうためです。歯槽骨は歯を支えていますから、その歯槽骨が溶かされることは歯が支えを失うことを意味します。歯周病は虫歯のような痛みを感じることはほとんどなく、そのため怖くない病気と思っている人もいます。しかしそれは間違いで、歯周病は最終的に歯を失ってしまう怖い病気です。

口を開けるたびに顎の関節がなるのが気になります。何が原因なのでしょうか? [2018年12月15日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「顎の関節の病気」です。顔の箇所ごとで病気を考えた時、最も深刻に考えないのは顎ではないでしょうか。

頭の病気は言うまでもなく深刻ですし、目の病気においても同様のことが言えます。鼻は鼻炎や花粉症など日常生活に支障をきたす症状が多々ありますし、耳の病気もやはり深刻です。実際、以下の診療科目で耳鼻科があるくらいですからね。

次に口、これもまた深刻で虫歯や歯周病は歯を失う原因にあります。最後に顎ですが、顎は一見こうした病気が一切起こらないイメージがあるかもしれません。しかしそれは間違いで、顎の関節…すなわち顎関節の問題で起こる病気があります。

顎関節症とは

顎関節症とは噛み合わせの異常などによって起こる病気のことで、「顎の関節の痛み」や「口を開けられない」や「顎を動かすと音がする」などの症状があります。また、顎関節症が引き起こす症状は顎の周囲だけとは限りません。

関節からのものもありますが、それ以外に筋肉からのもの、さらにその両方からくるものがあり、そのため治療においても正しい判断はもちろん、医師の知識や経験も大変重要です。顎関節症になるとかたい食べ物や大きな食べ物が食べづらくなり、日常生活にも支障をもきたします。

ちなみに、顎関節症の症状としては主に次のようなものが挙げられます。

顎が痛む

顎関節に限らず、その周囲の頬やこめかみまで痛むこともあります。特徴としては常に痛むわけではなく、食べ物を噛んだ時や顎を動かした時だけに痛みを感じることで、仮に何もしなくても顎が痛むのであれば、それは顎関節症ではなく全く別の病気の可能性があります。

大きく口が開かなくなる

開口障害と呼ばれるもので、本来健康な人は40ミリ~50ミリほどまで口が開きます。しかし顎関節症になると30ミリほど、もしくはそれ以下しか開かなくなります。この場合、突然このように口が開かなくなることもあれば、徐々に開かなくなっていくこともあります。

顎を動かした時に音がする

顎を動かした時に「カクカク」や「ミシミシ」などの音がします。症状としては軽く、こうした音だけの症状の場合は特に治療は必要ない場合もあります。とは言え、顎を動かすたびに音が聞こえるのは耳障りなのでストレスに感じる人もいます。

噛み合わせが悪くなる

噛み合わせが悪いと顎関節症になりやすくなりますが、その逆もあり得ます。つまり、顎関節症になることで噛み合わせが悪くなってしまうパターンです。このため、突然噛み合わせが合わなくなった時は顎関節症の可能性があります。

口を閉じられなくなる

口が完全に閉じられないのは怖いですが、この症状が起こるのはごく稀です。これは顎関節内の構造が異常のため、上下の歯列に隙間ができるのが原因です。こうした歯列の乱れにより、口が完全に閉じられなくなるのです。

その他の症状

顎関節症によって起こる症状は多く、代表的な上記の症状以外にも次のような症状があります。頭痛、背中の痛み、肩こり、腰痛、耳鳴り、耳の痛み、目まい、目の充血、舌や歯の痛みなど、一見したところ顎関節症とは思えないような症状も起こるのが特徴です。

顎関節症の治療方法

顎関節症の治療方法にはいくつかの方法があります。治療の類としては原因の解消と痛みの解消の2つに分けられており、症状に応じてこれらを組み合わせた治療計画を立てることがほとんどです。

認知行動療法

日常生活における癖など、顎関節症の原因となることを調べて患者さんに自覚してもらいます。もちろん、自覚だけでなくそれを解消しなければなりません。

物理療法

顎関節症による痛みを軽減するための治療で、基本や冷やしたり温めたりすることです。患部を冷やしたり温めたりすることで痛みが緩和されていきます。

運動療法

口を開く、顎を動かすなどの訓練を行うもので、こうした運動によって口が元どおり開くようにしていきます。

スプリント療法

スプリントとは歯列を覆う装置のことで、これを装着するのがスプリント療法です。顎関節への負担の軽減、歯ぎしりや食いしばりなどによるダメージを緩和するのが目的です。

薬物療法

痛みが強い場合は炎症を抑えるために薬を使用します。また、固まった筋肉に対して筋弛緩剤を使用することもあります。

外科療法

他の治療を行っても症状が改善されない場合、必要に応じて外科治療を行います。例えば、関節内で関節円板と骨の癒着がある場合などは、それをはがすために関節鏡手術を行います。

顎関節症のセルフケア

そもそも顎関節症は生活習慣病に近い部分があるため、生活習慣を見直して改善する目的を兼ねたセルフケアが治療において大切です。これがいわゆる自宅療法であり、顎関節症の治療における中心となります。

かたいものを食べない

本来なら、かたいものを食べないと顎の力が弱くなってしまいます。しかし顎関節症の場合は痛みや口の開けづらさがあるため、一定期間かたいものを食べないようにします。

大きく口を開かない

口が大きく開かないのはどうしても気になるでしょうが、顎関節症の場合は会話や食事の時は大きく口を開かないように注意します。

冷やす、温める

冷やしたり温めたりするのは湿布を貼るのが効果的です。痛みの急性期には冷湿布、慢性的な痛みには温湿布で対処すると良いでしょう。

マッサージ

顎関節症によって顎の筋肉が痛む時に効果的で、マッサージによって血行が良くなると痛みをある程度減らすことができます。

姿勢を正す

立つ時、座る時それぞれにおいて正しい姿勢を意識します。特に顎を突き出すような姿勢や猫背には注意が必要で、同じ姿勢を長時間維持するのも問題です。

うつ伏せで寝ない

うつ伏せで寝ると顎や首の筋肉に負担をかけるため、顎関節症の悪化につながります。このため寝る時の姿勢は仰向けが望ましく、高さのある枕も使用しないようにしましょう。

リラックス

緊張時は身体がかたくなり、それが顎関節への負担になってしまいます。適度に緊張を解き、筋肉を休ませてあげるためにリラックスすることを心掛けましょう。

運動

運動には様々な種類がありますが、顎関節症に効果的なのは全身運動です。例えばウォーキングや水泳などがこれに該当し、体力維持や気分転換につながります。

顎への負担を避ける

例えば、管楽器の演奏や大きく口を開ける必要のある行為は避けましょう。また、顎関節に負担をかける点で頬杖をつくなどの癖も止めましょう。

顎関節症になりやすい人

顎関節症になるリスクは人によって異なります。それは個人差によるものではなく、顎関節症になりやすい人にはある特徴があるのです。次の項目に該当する人は顎関節症になるリスクが高くなります。

日常生活の癖

人には何かしら癖がありますが、中には顎関節症になるリスクを高める癖があります。例えば、片方の歯で噛む癖がある人は頬杖をつく癖がある人です。こうした癖は顎関節に負担をかけるため、顎関節症になる原因となります。

姿勢が悪い

姿勢が悪くて猫背になると、頭がい骨と下顎の骨が前に突き出た状態になります。この姿勢が続くと顎関節が正常に動かせなくなることがあり、そのため顎関節がずれる、もしくは顎関節症になりやすくなります。

ストレスを解消できない人

ストレスがゼロの生活を過ごすことはまず不可能ですから、適度に解消しなければなりません。しかしストレスが解消できない人はストレスが蓄積させ、その影響で歯ぎしりなどが起こります。歯ぎしりは顎関節症の原因になりますし、ストレスによる緊張状態も顎周りの筋肉に影響を与えます。

歯並びが悪い人

歯並びが悪いと凸凹した歯並びのため、噛み合わせが悪くなります。そして、噛み合わせが悪くなることで顎関節症になりやすくなります。また、噛み合わせが悪いと顎関節症になりやすいだけでなく、発症した時に重症化しやすくなります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、顎の関節の病気についてまとめます。

1. 顎関節症とは :噛み合わせの異常になどが原因で起こる病気で、以下の症状が起こる
・顎が痛む :常に痛むわけではなく、食べ物を噛んだ時や顎を動かした時に痛みを感じる
・大きく口が開かなくなる :正常な状態なら40ミリ~50ミリ口が開くが、これが30ミリ以下になる
・顎を動かした時に音がする :「カクカク」や「ミシミシ」などの音がするが、この症状だけなら軽い
・噛み合わせが悪くなる :噛み合わせの悪さは顎関節症の原因になるが、その逆のケースもある
・口が閉じられなくなる :ごく稀にしか起こらない症状。歯列の乱れによって口が完全に閉じられなくなる
・その他の症状 :頭痛、背中の痛み、肩こり、耳鳴り、耳の痛み、目まい、目の充血、舌や歯の痛みなど

2. 顎関節症の治療方法 :発症の原因の解消と痛みの解消、治療方法はこの2つのタイプに分けられる
・認知行動療法 :日常生活の癖など、顎関節症の原因となることを患者さんに自覚・解消してもらう
・物理療法 :痛みを軽減するための治療で、患部を冷やしたり温めたりして痛みを緩和する
・運動療法 :口を開く、顎を動かすなどの訓練を行い、口が元どおり開くようにしていく
・スプリント療法 :歯列を覆う装置を装着して顎関節への負担を軽減する
・薬物療法 :痛みが強い場合、炎症を抑えるために薬を使用する。他の目的で使用することもある
・外科療法 :例えば、関節内で関節円板と骨の癒着がある場合は関節鏡手術を行う

3. 顎関節症のセルフケア :顎関節症は生活習慣病に近く、以下のセルフケアが治療の中心になる
・かたいものを食べない :痛みや口の開けづらさへの対処
・大きく口を開かない :会話や食事の時に大きく口を開かないようにする
・冷やす、温める :痛みの急性期は冷やし、慢性的な痛みに対しては温める。湿布を使用すると効果的
・マッサージ :血行が良くなることで痛みが緩和される
・姿勢を正す :猫背は要注意。同じ姿勢を長時間維持することも避ける
・うつ伏せで寝ない :うつ伏せで寝ると顎や首の筋肉に負担がかかるため
・リラックス :緊張状態は身体がかたくなり顎関節に負担がかかるため
・運動 :全身運動が効果的。体力維持や気分転換にもなる
・顎への負担を避ける :管楽器の演奏、大きく口を開ける行為は控える

4. 顎関節症になりやすい人 :以下の特徴がある人は顎関節症になりやすい
・日常生活の癖 :例えば片方の歯で噛む、頬杖をつく癖などは顎関節に負担をかける
・姿勢が悪い :猫背の状態が続くと顎関節が正常に動かせなくなる
・ストレスを解消できない人 :ストレスによって歯ぎしりが起こると顎関節症の原因になる
・歯並びが悪い人 :噛み合わせが悪いため顎関節症になりやすく、さらに重症化しやすい傾向がある

これらのことから、顎の関節の病気について分かります。顎関節症には様々な症状が起こり、酷くなると口を開くことも辛くなります。このため、聞き慣れない病気だからと言って決して軽視できるものではありません。口の中の問題に限定すれば、歯並びや噛み合わせが悪いと顎関節症になりやすいため、これらのことに該当する人は治療を検討した方が良いでしょう。

口臭が出やすい人の特徴を教えてください [2018年12月01日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「口臭がしやすい人の特徴」です。みなさん、これまで一度は人の口臭が気になった経験があると思います。

そんな口臭が気になった時のことを振り返ってみると、口臭がするのは大抵決まった人ではないでしょうか。と言うのも、ある人がいたとして、そのある人が日によって口臭の有無があるわけでなく、口臭がする人は常に口臭があり、口臭がしない人は常に口臭がしないパターンがほとんどだからです。

つまり口臭にランダム性はなく、口臭がする人というのはある程度決まっていることになります。さて、口臭がする人が決まっているということは当然そうなる理由があるわけで、ここでは口臭がしやすい人の特徴について説明していきます。

口臭には種類がある

一言で口臭と言っても、口臭には次の2つの種類があります。

・一時的口臭
・病的口臭

…これらの言葉に聞き覚えのない人もいるでしょうが、それぞれ文字どおりの解釈で構いません。一時的口臭は文字どおり一時的に起こる口臭で、最も多いのは食べ物が原因で起こる口臭です。例えばニンニクを食べれば、いくら口臭がしない人でもその時だけは必ず口臭がするでしょう。

最も、この一時的口臭はさほど深刻ではなく、なぜならあくまで一時的なものだからです。ニンニクを食べても歯磨きをすれば口臭は解消されますし、ガムなどよっての解消すら可能ですからね。問題は病的口臭で、これも文字どおり病気が原因で口臭が起こっているケースです。

病気が原因で口臭が起こるということは、その病気が治らない限り口臭が続くことになり、常に口臭がする人の場合、状況的に考えてこの病的口臭である可能性が高いでしょう。また、一時的口臭もその原因によってはしっかりとしたケアが必要になるケースもあります。

口臭がしやすい人の特徴

口臭がしやすい人には次のような特徴があります。最も、「口臭がする」ではなく「口臭がしやすい」ですから、次の特徴に該当している人でもしっかりとケアができていれば口臭を防げます。

虫歯や歯周病がある人

虫歯になると歯に穴があくため、そこに食べカスが詰まってしまうことがあります。詰まった食べカスはなかなかとれなくなり、虫歯の穴に留まることで腐ります。そうなると、それが原因で口臭がするようになります。

また、歯周病の場合は発症しているだけで口臭がします。元々歯周病菌はきつい口臭の原因になりますし、歯周ポケットに溜まった細菌、歯肉から出た血液や膿み、歯石なども口臭の原因になります。

歯並びや噛み合わせが悪い人

歯並びや噛み合わせの悪さ自体で口臭がすることはありません。しかし歯並びや噛み合わせが悪いと食べカスが残りやすくなるため、それが口臭の原因となります。また、上記で「虫歯や歯周病がある人は口臭がしやすい」と説明しました。

歯並びや噛み合わせが悪いと、歯並びが凸凹していることで歯磨きがしづらくなります。このため歯磨きの精度が落ち、虫歯や歯周病になりやすくなります。虫歯や歯周病は口臭の原因になりますから、これらになりやすいことで口臭もしやすいということになります。

口呼吸の人

口呼吸の人は乾燥した空気を直接口の中に取り込むため、口の中が常に乾燥した状態になります。これは、乾燥した空気によって唾液が蒸発するためですが、唾液は細菌を洗い流す役割を担っているため、唾液が蒸発するとそれができなくなります。

そうすると口の中で細菌が繁殖するため口臭がしやすくなりますし、特に空気を嫌う嫌気性菌の繁殖が口臭の原因になります。また、唾液が少ないと虫歯や歯周病にもなりやすいため、それもまた口臭の原因となります。

唾液の量が少ない人

唾液の量が少ない原因は様々です。上記で説明したとおり口呼吸の人は唾液の量が少ないですし、口の中が乾燥状態になるという点では交感神経が優位な人もそれに該当します。また、食べる時によく噛まないと唾液の分泌量が低下します。

これらの理由で唾液の量が少ないと、口の中が乾燥するため細菌が繁殖してしまいます。細菌の繁殖はそれだけで口臭の原因になりますし、唾液の量が少なくて虫歯や歯周病になってしまえば、それらが原因による口臭がするようになります。

歯石がある人

歯石があればそれだけで口臭がしますし、歯石があるとそこに細菌が溜まりやすくなります。これは、歯石がザラザラした感覚のため細菌が付着しやすいのが理由ですが、細菌が溜まればそこにまた歯石ができ、そうやって歯石はどんどん積み重なっていきます。

そうなると当然口臭はより酷くなりますし、歯石の付着は歯周病になりやすくなるため、実際に歯周病になってしまえばそれもまた口臭の原因になります。しかも歯石は目に見えますから、歯に付着していることで不潔そうに見えてしまいます。

歯磨きを適当にすませている人

歯磨きをしても口臭がするのであれば、まず歯磨きの仕方を疑ってみるべきです。歯磨きをするとミント系の歯磨き粉の効果が口の中がスッとしますが、極端な話、たった10秒で歯磨きを終えたとしてもスッとした感覚は変わりません。

このため、この感覚によって口の中が綺麗になった錯覚がしてしまいます。しかし実際には適当な歯磨きしかしていないため、細菌は依然残ったままになるでしょう。そうするとスッとした感覚を失った後、再び細菌によって口臭がしてしまうのです。

胃や腸の不調や病気による口臭

口臭がするとなると、その原因は口の中にあると考える人がほとんどではないでしょうか。確かに可能性としてはそれが最も考えられますし、実際に口臭の原因は主に口の中にあります。しかしそれだけでなく、胃や腸の不調や病気によって口臭がするケースもあります。

胃炎による口臭

胃炎になると食べた物が消化されづらくなり、これは胃酸が出にくくなることが理由です。そして食べた物が未消化になった場合、胃の中で食べた物が停滞してしまいますから、本来なら腸で行われるはずの発酵が胃の中で行われてしまいます。

すると胃の中で発酵した際に発生した発酵臭が肺に入り込んでしまい、呼吸した時にその発酵臭が漏れて口臭となってしまいます。要するに消化不良が招く口臭なわけですが、ちなみに十二指腸潰瘍の場合も同じことが言えます。

胃がんによる口臭

胃がんによって起こる口臭には2つのパターンがあるとされています。1つ目に胃がんならでは…つまり胃がん特有の口臭ですが、これについては現状解明されておらず、がん細胞が増殖した時に発生する化学物質が原因と考えられていますが、あくまで一説でしかありません。

一方2つ目のパターンは既に解明されており、これはがんの壊死が口臭の原因になっています。がんが壊死すると臭いのきつい成分が発生するのですが、それが血液に取り込まれ、血管を通じて肺に回ることで呼吸時に口臭がするようになります。

逆流性食道炎による口臭

逆流性食道炎とは、胃液が食道に逆流する症状が起こる病気です。この症状から口臭を予想できるとおり、胃液は酸っぱい臭いがしますから、その胃液が逆流して喉の方まで上がってこれば、口から酸っぱい臭いがするようになります。

さらに、逆流性食道炎の場合は胃の臭いまで口から漏れてくるため、胃液の酸っぱい臭いに加えて胃の臭いも混ざります。このため、逆流性食道炎による口臭はきつい臭いがするとされています。

腸内環境悪化による口臭

腸内には善玉菌と悪玉菌がバランス良く存在していますが、食生活などから腸内環境が悪化するとこのバランスが乱れ、悪玉菌が増殖してしまいます。そして悪玉菌が発生することで、腐敗したガスが腸内に充満することになります。

この腐敗したガスからはやがて血液に取り込まれ、血管を通じて全身にまわります。それが肺に入り込んでしまうことで、呼吸時に腐敗したガスの臭い…つまり腐敗集がするのです。ちなみに腸内環境悪化についてもう一つ言えば、便秘になった場合も口臭がするようになります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、口臭がしやすい人の特徴についてまとめます。

1. 口臭には種類がある :一時的口臭と病気口臭があり、問題なのは病気が原因となる病的口臭

2. 口臭がしやすい人の特徴 :次の特徴に該当する人は口臭がしやすい
・虫歯や歯周病がある人 :虫歯の穴に詰まった食べカス、さらには歯周病菌が繁殖するため
・歯並びや噛み合わせが悪い人 :食べカスが残りやすく、さらに虫歯や歯周病になりやすいため
・口呼吸の人 :唾液が蒸発して口の中で細菌が繁殖するため。特に嫌気性菌の繁殖は口臭の原因になる
・唾液の量が少ない人 :口の中で細菌が繁殖し、虫歯や歯周病になりやすいため
・歯石がある人 :歯石そのものが原因による口臭、さらに細菌の繁殖や歯周病になりやすいため
・歯磨きを適当にすませている人 :磨き残しが多く、歯磨きしても細菌が残っているため

3. 胃や腸の不調や病気による口臭 :胃や腸の不調、もしくは病気が原因で口臭がすることもある
・胃炎による口臭 :胃の中で食べた物が発酵することで、発酵臭が呼吸時に漏れるため
・胃がんによる口臭 :胃がん特有の口臭(一説)とがん細胞の壊死によってきつい臭いが発生するため
・逆流性食道炎による口臭 :逆流した胃液が喉の方まで上がってきて酸っぱい臭いがするため
・腸内環境悪化による口臭 :増殖した悪玉菌の発生によって腐敗臭がするため

これらのことから、口臭がしやすい人の特徴について分かります。口臭をケアするための商品は現在充実していますが、それらは一時的口臭にしか効果はありません。病的口臭は病気によって起こる口臭ですから、原因となる病気を治療しなければ口臭は続くのです。

また、口臭がする病気にもいくつかの種類があるため、単に口臭がするというだけで病気の種類を特定することはできません。このため、口臭がした時に必要なのはまず歯科医院や口臭外来に行き、その原因を特定することです。

噛み合わせが悪いと顔の形が変わってしまうというのは本当ですか? [2018年11月15日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「噛み合わせの悪さと全身への影響について」です。
噛み合わせの悪さを自覚している人は、その現状に危機感を持っているでしょうか。

確かに、噛み合わせの悪さというのは虫歯や歯周病と違って病気ではありません。しかし、噛み合わせの悪さが原因となって病気になる可能性がありますし、さらに審美面…つまり見た目においてもマイナスの影響を与えます。

最も、噛み合わせが悪いことで影響のある見た目は歯並びと考える人が多いでしょうし、確かにそれは事実です。しかしそれだけでなく、顔の形そのものにも影響を与えてしまい、ここでは噛み合わせの悪さが全身に与える悪影響について説明していきます。

顔の形への影響

噛み合わせが悪いと顔の輪郭…すなわち顔の形まで変わってしまいます。

エラが張った顔になるケース

エラが張った顔になる原因は二つあり、一つは先天的なケースです。これは生まれつきの骨格が関係しているため、簡単な改善は難しいでしょう。もう一つのケースは噛み合わせの悪さが原因のケースです。

食事で食べ物を噛む時、咬筋と呼ばれる筋肉を使用しますが、この筋肉はエラの付近にあります。噛み合わせが悪い場合、うまく噛めないことから咬筋に余分な力が掛かってしまいます。このため咬筋の筋肉が通常以上に発達してしまい、エラが張った状態になってしまうのです。

エラが張ると顔が大きく見えてしまいますから、そのせいで目や鼻や口のパーツの位置が一見バランス悪くも見えてしまいます。つまりこの場合、顔の形だけでなく顔全体の見た目に悪い影響を与えます。

顔の輪郭が歪むケース

筋肉というのは使えば使うほど発達するものであり、身体は何らかの動作をすることで必ずそれに関係する筋肉を使用します。ですから、食べ物を噛む動作においても顔や顎の筋肉を使用しています。

噛み合わせが悪いと均等な噛み方ができないため、どうしても噛みやすい部分を使って噛もうとします。極端な話、右側でうまく噛めない場合は左側を使って噛もうとするのが一般的ですからね。さて、こうしたスタイルで噛んでいると、どうしても噛み方が偏ってしまいます。

偏りによって噛むのによく使う箇所、ほとんど使わない箇所と差が出てしまい、よく使う箇所だけ筋肉が厚くなって骨にも変化が出てきます。そうなると顎の形が歪んでしまい、顎の形が歪むことで顔の輪郭そのものが歪んでしまうのです。

…顔の形というのは審美面の問題ですから、健康とは無関係に思えるかもしれません。しかし噛み合わせの悪さで顔の形が変化する場合、何より噛み合わせが悪いこと自体が健康とは言えないため、決して無視できる問題ではありません。

全身の健康への影響

噛み合わせが悪いと全身の健康に悪い影響を与えます。

虫歯や歯周病

本来、歯に付着したプラークは噛んだ時の衝撃で剥がれることがありますが、噛み合わせが悪いとそれが起こらなくなるため、プラークが付着している時間が長くなります。さらに噛み合わせの悪さによって歯並びも悪ければ、歯磨きがしづらく虫歯や歯周病になりやすくなります。

顎関節症

顎関節症は噛み合わせが良い人でも発症する可能性がありますが、噛み合わせが悪い人の方が発症のリスクが高く、さらに重症化しやすい傾向があります。これは、噛み合わせが悪いことによって常に顎関節に負担を掛けているのが原因です。

肩こりや頭痛

肩こりや頭痛の原因は様々ですが、噛み合わせの悪さによって起こることもあります。これは、噛み合わせの悪さによって噛む筋肉に悪影響を与えるためで、広頸筋に影響を与えることで肩こり、側頭筋に影響を与えることで頭痛が起こります。

腰痛

噛み合わせが悪いと頭のバランスが悪くなり、それを補うために他の部位がカバーしようとします。そうなると他の部位のバランスも悪くなり、歪みが生じて姿勢が悪くなります。その姿勢の悪さが背骨に負担を掛け、脊髄神経を刺激して腰痛を起こしてしまいます。

…特に肩こり、頭痛、腰痛は疲労によって起こるイメージがあります。しかし、噛み合わせの悪さによって起こることもあるのです。慢性的に肩こりや頭痛が起こるのであれば、その原因は噛み合わせの悪さにあるのかもしれません。

噛み合わせの悪さを改善するには

噛み合わせの悪さに対する治療方法は一定ではありません。と言うのも、噛み合わせが悪くなる原因は様々ですし、その原因に合った治療が必要だからです。そこで、一例として一般的な三つの原因を挙げてそれぞれの治療方法を説明します。

歯並びの悪さが原因の場合

噛み合わせが悪い原因として、最も可能性が高いのが歯並びの悪さです。歯並びが悪く凸凹していれば、均等に噛み合わせることができないため、噛み合わせも悪くなります。この場合は歯並びを改善しなければならないため、治療方法としては矯正治療を行うことです。

不適切な歯科治療が原因の場合

詰め物や被せ物で処置した時、これらの高さが合っていないと噛み合わせが悪くなります。また、インプラント治療も同様、上部構造の高さが合っていないと噛み合わせが悪くなります。この場合は詰め物や被せ物の高さを調整すれば良いのですが、低すぎる場合は再製作が必要です。

日常生活での癖が原因の場合

人間は誰しも何らかの癖を持ちますが、中には噛み合わせを悪くさせる癖があります。例えば舌で歯を押し出す癖があると、少しずつ歯が動いて噛み合わせが悪くなります。この場合は癖をなおせば改善できますが、既に歯並びに影響している場合は矯正治療も必要です。

正常な噛み合わせとは

噛み合わせの状態が正常か知りたい場合、自分でそれを判断するのは難しいでしょう。例え鏡で確認してもハッキリと見えるのは前歯くらいですから、正確に知りたいのであれば歯科医院で診てもらうのが確実です。ただし、簡単な自己診断は可能なので次の箇所に注目してみてください。

左右の歯

上下の前歯の中心に注目して、それぞれが一致しているか確認してください。これが一致していないと上下の顎骨、もしくは上下の歯の噛み合わせが左右にズレています。成長期にこの状態になっていると、正面から見た時に顎が曲がって成長してしまいます。

前後のバランス

見て明らかにバランスが悪いのは、受け口や出っ歯の状態です。前歯と奥歯の噛み合わせに注目した時、上の歯が下の歯より2ミリほど外側に並んでいれば正常で、このバランスが悪いと発音のしづらさを感じますし、口内炎もできやすくなります。

上下の前歯の噛み合わせの深さ

上下の前歯を噛み合わせた時、その深さが2ミリほどなら正常です。それより浅いと食べ物を噛もうとしても噛み切れないですし、逆に深いと上の前歯に下の前歯が噛み込む状態になるため、出っ歯になってしまいます。

唇の距離と高さ

注目する部分は、左右の目から唇の両端までの距離と、微笑んだ時の唇の両端の高さです。この時、距離や高さがズレていると左右の噛み合わせが悪い可能性があります。噛み合わせの自己診断の中で最も分かりやすいため、これは簡単に確認が可能です。

歯並び

凸凹した歯並びなら当然噛み合わせが悪くなりますが、細かい点を挙げるなら歯と歯の間の隙間の有無に注目してください。この時、永久歯の場合は隙間があいていると歯並びが悪いとされており、噛み合わせも悪くなります。

横顔の口元

正常なのは自然に状態になった時に口が閉じており、なおかつ鼻呼吸ができている状態です。ここで口元が出ている、もしくは口元が出ていると噛み合わせが悪く、この場合は前歯が前に出ていて歯並びも悪くなっている可能性が高いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせの悪さと全身への影響についてまとめます。

1. 顔の形への影響 :噛み合わせが悪いと、顔の形において以下のような状態をもたらす
・エラが張った顔になるケース :咬筋に余分な力が掛かり、通常以上に筋肉が発達してエラ顔になる
・顔の輪郭が歪むケース :噛む時に使う筋肉が偏ることで顎の形が歪み、顔の輪郭も歪んで見える

2. 全身の健康への影響 :噛み合わせが悪いと、全身の健康に以下のような悪い影響を与える
・虫歯や歯周病 :歯並びも悪いと歯磨きがしづらく、磨き残しが増えて虫歯や歯周病になりやすい
・顎関節症 :噛み合わせの悪さによって常に顎関節に負担を掛けているので発症のリスクが高まる
・肩こりや頭痛 :噛む筋肉である広頸筋と側頭筋に悪い影響を与えることで慢性的に起こる
・腰痛 :噛み合わせの悪さで頭のバランスが悪くなることで姿勢が悪くなり、姿勢の悪さが腰痛を招く

3. 噛み合わせの悪さを改善するには :噛み合わせが悪くなった原因によって治療方法は異なる
・歯並びの悪さが原因の場合 :歯並びを改善する必要があるため、矯正治療が改善策になる
・不適切な歯科治療が原因の場合 :詰め物や被せ物の高さを調整することが改善策になる
・日常生活での癖が原因の場合 :癖をなおすことが改善策だが、状態次第で他の治療も必要になる

4. 正常な噛み合わせとは :簡単な自己診断を以下で紹介。正確に知るには歯科医院で診察してもらう
・左右の歯 :上下の前歯の中心に注目、それぞれが一致していれば正常
・前後のバランス :前歯と奥歯の噛み合わせで、上の歯が下の歯より2ミリほど外側に並んでいると正常
・上下の前歯の噛み合わせの深さ :上下の前歯を噛み合わせた時、深さが2ミリほどだと正常
・唇の距離と高さ :左右の目から唇の両端までの距離、微笑んだ時の唇の両端の高さが均等だと正常
・歯並び :永久歯の場合は歯と歯の間に隙間があいていないのが正常
・横顔の口元 :自然な状態で口が閉じられ、なおかつ鼻呼吸になっていると正常

これらのことから、噛み合わせの悪さと全身の影響について分かります。噛み合わせの悪さは審美面と健康面の両方において悪い影響を与えるため、病気ではないとは言え、決して無視できない問題です。

肩こりや頭痛に悩む人は多いですが、充分や睡眠や休息をとっても改善されないのであれば、その原因はもしかすると噛み合わせの悪さにあるのかもしれません。また、噛み合わせが悪いだけで口元だけでなく、顔全体の見た目が悪くなってしまう問題もあります。

サプリメントで口臭は予防できる? [2018年11月01日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「口臭は深刻な問題である」です。
口臭は健康において重要な問題ですが、ほとんどの方が口臭予防の意識を強く持っていると思います。

男性はもちろん、特に女性は口臭予防を徹底しているでしょうからね。しかし、口臭予防の意識を持つ人は多くても、正しい対処方法ができている人は少なく、例えばサプリメントで簡単に口臭予防しようと考える人が多くいます。

さて、結論から言うとそのような方法での口臭予防、対処は間違っており、口臭がする人がまずすべきことは歯科医院に行くことです。なぜなら、その口臭はもしかすると大きな病気であることを示すサインの可能性があるからです。

原因究明の重要性

これはどんなことにも言えますが、何か問題が起こった場合にはその問題を解決するだけでなく、問題が起こった原因を解決しなければまた同じことが起こります。例えば仕事で後輩がミスをしたとして、先輩のあなたはまずミスの解消を最優先するでしょう。

しかし、その後で後輩にミスが起こった原因を聞き、今後同じミスが起きないよう改善策を考えると思います。そうしなければ、いつかまた全く同じミスをして同じ問題が起こるでしょうからね。つまり、問題に対しては解消するだけでなく原因究明も重要だということです。

さて、これは口臭についても言えることです。口臭がする場合にサプリメントで対処するのは、あくまで一時的な解消効果でしかなく、口臭の原因究明やその改善には何の効果もありません。

最も、例えばその口臭がニンニク料理を食べたことによる口臭なら問題ありません。この場合は口臭の原因が食材だと分かっていますし、歯磨きすればその口臭は簡単に解消されるからです。問題なのは、その口臭の原因が何らかの病気である場合です。

一時的口臭と病的口臭

口臭には一時的口臭と病的口臭の2つのタイプの口臭があります。一時的口臭は文字どおり一時的な口臭であり、例えば食材などが理由による場合です。一時的口臭は時間の経過や歯磨きで解消できますし、それこそタブレットでの解消も効果的です。

ただし病的口臭は病気が原因で起こる口臭ですから、一時的な解消は無意味です。例えば歯磨きすれば一時的な口臭は解消されますが、原因となっている病気を治さない以上、再び口臭がするようになるでしょう。

病的口臭の例

ではここで、病的口臭について深く考えてみます。
そもそも口臭がする病気とはどんな病気が考えられるのでしょうか。

歯周病

病的口臭の場合、可能性として最も高いのが歯周病です。歯周病菌は臭いを発生させますが、歯周病になると口の中で歯周病菌が繁殖します。つまり歯周病菌だらけの状態になるわけで、その分だけ臭いが強くなり、それが口臭となります。

また、歯周病になると歯肉から出血する、膿みが出るなどの症状が起こるため、それらが歯石になるなどの原因で口臭となることもあります。歯周病による口臭は臭いもかなりきつく、起床時に確認すれば自分でも充分自覚できるほどです。

虫歯

虫歯になると歯に穴があくため、言わばその箇所は細い空洞ができた状態になります。このため、食べた物がその空洞に詰まってしまうことがあり、それが長時間除去されないことで、やがて詰まった食べ物は腐ってしまいます。

そうなると食べ物が腐った臭いが口の中に広がってしまい、呼吸時に口臭になるのです。最も、虫歯の場合は歯に痛みを感じますから、例え口臭がしなかったとしても自分が虫歯であることは自覚できるはずです。

胃炎

胃炎になると胃酸が正常に出にくくなり、その影響で食べた物が消化されづらくなります。そうなると食べた物は未消化の状態で胃に長時間留まることになり、本来なら腸で行われるはずの発酵が胃で起こってしまいます。

その際、発生した発酵臭が肺に入ってしまうことで呼吸時にその発酵臭がするようになり、それが口臭となります。この場合の口臭は発酵臭ですから、臭いとしては腐った卵のような非常に嫌な臭いがするのが特徴です。

胃がん

胃がんになることでの口臭は、2つのパターンがあるとされています。1つは胃がん特有の口臭で、がん細胞が増殖する時に発生する化学物質が原因と言われていますが、現状あくまでそれは一説に過ぎず、ハッキリとした原因や根拠は明らかになっていません。

もう1つのパターン…これは既に確認されていることで、がんの壊死によって発生する臭い成分が原因です。臭い成分が発生すると血液中に吸収され、血管を通じて肺に入ります。そして肺のガス交換によって排出されることに口臭になるのです。

十二指腸潰瘍

口臭がするメカニズムは胃炎の場合とほとんど同じです。十二指腸潰瘍になると消化不良が起きやすくなりますが、そのせいで食べた物が消化されにくくなります。このため、胃炎同様に胃の中で食べた物が停滞してそこで発酵が起こってしまいます。

そして、発酵時に発生した臭い物質が血液に入ることで、血管を通じてそれが全身に回ります。その結果、臭い物質が肺に入ってしまうと呼吸時に口臭がするのです。ちなみに十二指腸潰瘍が原因の口臭なら、それ以外にも吐き気や胸やけなどの自覚症状もあります。

逆流性食道炎

あまり聞いたことのない病気だと思う人も多いでしょうが、逆流性食道炎とは胃液が食道に逆流する病気で、胃液の逆流によって食道が炎症を起こしてしまいます。口臭の原因としては、胃液が食道まで上がることで呼吸時に酸っぱい臭いがするためです。

さらに胃の臭いも漏れてきますから、酸っぱい臭いと胃の臭いが混ざったきつい口臭がするようになります。ちなみに、逆流性食道炎は聞き慣れない病気の割には、誰にでもかかる可能性のある病気です。と言うのも、食生活の乱れ、ストレス、過労などが原因で起こる病気だからです。

腸内環境の悪化

腸の中には善玉菌と悪玉菌があり、本来なら2つの菌がバランスよく共存しています。しかし、腸内環境が悪化することで悪玉菌が増えてしまいます。そして、悪玉菌が発生する際には腐敗したガスが腸の中で充満します。

そうすると、充満した腐敗したガスが腸壁→血液へと吸収されていき、血管を通じて全身に回り、肺に入り込むことで呼吸時に口臭がするようになるのです。ちなみに腸内環境が悪い人は便秘になるケースが多いため、つまり便秘の人も口臭がすることになります。

肝臓の不調

肝臓には様々な働きがありますが、その中の一つに有毒なアンモニアを解毒する働きがあります。食べた物にタンパク質が含まれていると、分解時に有毒なアンモニアが発生します。そして、その有毒なアンモニアは肝臓によって解毒され、尿素になって身体の外に排出されます。

しかし、肝臓が不調で正常な働きがでない場合、有毒なアンモニアの解毒が正常に行われなくなり、そうなるとその有毒なアンモニアが血液中に溶け込んでしまうのです。そして血管を通じて全身に回り、肺に入り込むことで呼吸時に口臭がするようになります。

…口臭は口から感じる臭いですから、一見その原因は口の中にあると決めつけてしまいがちです。確かに食材などによる一時的口臭はそのとおりですし、病的口臭の場合も虫歯や歯周病によって口臭が起こり、口臭の原因として可能性も高いでしょう。

しかし、胃や腸の病気で口臭がするケースもあり、その意味では口臭の全身の健康にかかわる問題です。このため口臭がすることを単にエチケットの問題だけと考えず、病気の可能性があるという危機感を持ち、まずは歯科医院に行って原因の究明をしなければなりません。

口臭外来について

歯科医院にはそれぞれ診療科目が設けられていますが、最近では口臭の検査や治療を専門として口臭外来を設けている歯科医院もあります。また、口臭外来は歯科医院に限らず、総合病院に設けられていることもあります。

ちなみに、口臭外来ではなく「口臭専門治療」と表記されている歯科医院もあり、こうした歯科医院では口臭に対する本格的な精密検査や治療を行えます。ただし、口臭外来は自由診療になるため、検査の費用などは保険診療に比べて高額です。

最も、口臭の原因が究明された場合、その原因の治療においては健康保険が適用されるケースもあります。例えば歯周病や虫歯が原因の場合、歯周病治療や虫歯治療は健康保険が適用されますから、口臭外来で歯周病治療や虫歯治療を行う場合は従来の治療と同様に健康保険が適用されます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、口臭は深刻な問題であることについてまとめます。

1. 原因究明の重要性 :口臭の原因を解消しなければ、いくら一時的に解消しても再び口臭がする
2. 一時的口臭と病的口臭 :病気が原因で口臭がすることもあり、口臭は身体の健康に異常を示すサイン
3. 病的口臭の例 :以下のような病気の場合に口臭がする
・歯周病 :可能性として最も高い。歯周病菌の繁殖や歯肉から出た膿みや血液が口臭になる
・虫歯 :虫歯の穴に食べた物が詰まり、それが腐ってしまうことで口臭になる
・胃炎 :食べた物が正常に消化されずに胃の中で発酵することで、その発酵臭が口臭になる
・胃がん :がんの壊死によって発生する臭い成分が血液に入り、肺に回ることで呼吸時に口臭がする
・十二指腸潰瘍 :胃炎と似たメカニズムで口臭がするようになる
・逆流性食道炎 :逆流した胃液の酸っぱい臭いと胃の臭いが混ざった口臭がする
・腸内環境の悪化 :悪玉菌の増加によって腐敗したガスの臭いが肺に回って呼吸時に口臭がする
・肝臓の不調 :有毒なアンモニアが解毒させないことでアンモニア臭の口臭がする
4. 口臭外来について :口臭の検査や治療を専門としており、歯科医院や総合病院に設置されている

これら4つのことから、口臭は深刻な問題であることについて分かります。例えるならサプリメントによる口臭解消は、大きな病気による痛みを痛み止めで一時的に抑えるのと同じです。口臭が解消されてもそれは一時的なものでしかなく、時間が経てば再び口臭がするようになります。

それどころか原因…つまり病気が放置状態になるため、その病気が進行する問題があり、その意味でも口臭は身体の異常を示すサインと受け止め、まずは原因究明のために歯科医院に行きましょう。

野菜や果物で口臭は予防できる? [2018年10月15日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「野菜や果物で口臭予防することの問題」です。口臭はエチケットの問題でもありますから、多くの人が普段から気を遣っていると思います。

特に女性は食事の後、食べた食材によっては口臭ケアのためにガムなどを噛みますし、朝はしっかり歯磨きしてミントのスッとする香りで出勤しますよね。また、それ以外にも口臭予防の方法はいくつかあります。

そこで、ここでは口臭予防の方法として、野菜や果物の摂取による口臭予防を説明します。ただし、今回お伝えしたいことは「野菜や果物で口臭を予防できるのでおすすめします」の意味ではなく、「野菜や果物で口臭を予防するのはおすすめできません」の意味です。

原因を特定することの重要性

口臭が起こるからには必ず原因があります。そして、口臭で大切なのは原因を特定して改善することです。最も、これはどんな病気にも言えます。例えば歯が痛い場合、痛み止めを飲めばひとまず痛みを治まります。しかし、その原因であればいくら痛み止めを飲んでも虫歯は治りません。

痛み止めで痛みを治めることを繰り返せば、痛み自体には対処できても虫歯は放置状態になってしまい、その結果虫歯が進行して重症化してしまいます。また、毎日の仕事も同じですね。仕事で致命的なミスをした時、方法次第ではそのミスをカバーできるかもしれません。

しかしミスが起こった問題の根本…つまり原因を特定して改善しなければまた同じことが起こるでしょう。つまり、何か問題が起こった時にはその問題の対処だけでなく、原因の特定と改善が必須なのです。口臭も何か原因があって起こっているわけですから、一時的な解消で終わらせてはいけない問題です。

口臭予防できる野菜や果物

口臭予防できる野菜や果物として、次のようなものが挙げられます。

・生野菜のサラダ
ポイントは「生野菜」という点で、生の野菜には多くの食物酵素が含まれており、
摂取することで腸の状態を整える効果があります。腸の状態が整えばきちんと便も出ますし、
環境が整うことで腸内から回ってくる口臭を防ぐことができます。

また、生野菜は温野菜に比べて硬く、噛んだ時に歯ごたえがあります。
食べる際には噛み砕くことが必要ですが、この噛み砕く行為によって歯に付着したプラークも剥がれます。
これによってプラークが減り、細菌による口臭を防ぐこともできるのです。

・リンゴ、パイナップル、レモン
まずリンゴは食物繊維が豊富ですから、お口の中を洗浄する効果があります。
次にパイナップルは舌苔を取り除く効果があるとされており、
ちなみに舌苔とは舌に付着している白くてブツブツした物質で、これは口臭の原因になります。

さらにレモンはクエン酸による口臭予防の効果があり、お口の中の細菌を殺菌して清潔な状態にします。
最も、レモンの場合は酸っぱさを考えると直接の摂取が難しい人もいるでしょうから、
レモン水、もしくはレモンジュースなどでも代用できます。

…野菜や果物は口の中を綺麗にするという意味で、食材が原因など一時的な口臭は予防できます。
しかしそれはあくまでエチケットの意味であり、口臭全般において効果があるわけではありません。
最も、野菜や果物や有害という意味ではなく、どちらも栄養があるため身体の健康において摂取は必要です。
ただし口臭の場合は違い、野菜や果物の摂取による口臭予防では一時的な解消の効果しかありません。

口臭には様々な原因がある

口臭がする場合、ほとんどの人はその原因として「歯磨きをしていない」、もしくは「臭いのするものを食べた」と考えると思います。こうした場合の口臭はあくまで一時的な口臭ですから、確かに野菜や果物での口臭予防で問題ありません。

しかし口臭の原因はそれだけでなく、何らかの病気が原因になっているケースもあります。そして問題なのが、ただ口臭がするというだけでは原因の特定もできないということです。ちなみに、口臭の原因としては次のようなことが考えられます。

歯周病

確率だけで考えれば、口臭の原因として最も多いのは歯周病です。歯周病になると歯周ポケット(歯と歯肉の境目)の溝が深くなり、そこに細菌や歯石が溜まります。また、歯周病になるとお口の中で細菌が繁殖しますし、歯肉から出血や膿みが出ることもあります。歯周ポケットに溜まる細菌、繁殖した歯周病菌、歯肉からの出血、膿、これらが原因で口臭が起こります。

唾液の分泌量の低下

唾液の分泌量が低下すると、お口の中は常に渇いた状態になります。そして、お口の中に存在する細菌の中には、こうした乾燥状態を好むものもあります。それは嫌気性菌と呼ばれる細菌で、嫌気性菌はプラークを分解する働きを持っています。お口の中が乾燥状態になれば嫌気性菌が活発に働くため、より多くのプラークを分解して口臭がするのです。

虫歯

虫歯になると歯に穴があくため、歯の一部が言わば空洞状態になります。すると食事をした時に食べカスがその空洞に入ってしまうことがあります。このような状態で詰まった食べカスは歯磨きで除去するのが難しく、そのまま残ってしまいます。そして時間の経過が食べカスは腐ってしまうため、それが原因で口臭が起こります。

胃炎

胃炎になると胃の調子が悪くなるため、食べた物を正常に消化できません。このため食べた物が未消化で胃の中に長時間留まってしまい、本来腸で起こる発酵が胃の中で起こります。そして、この時に発生した発酵臭は肺に取り込まれてしまうのです。そうすると呼吸時に肺に取り込まれた発酵臭がお口から発せられるため、それが口臭となります。

肝臓の不調

肝臓にはいくつか働きがありますが、その中の一つに有毒なアンモニアを解毒する働きがあります。有毒なアンモニアを尿素という形で解毒して、それが尿となって身体の外に排出されるのです。しかし肝臓が不調だと解毒が正常に行われないため、有毒なアンモニアが身体の中で停滞します。そうなるとやがて血液の中に有毒なアンモニアが入り込み、血管から肺に回って呼吸時に口臭がするのです。

便秘

便秘になると便が腸の中に溜まるため、腸内環境が悪化して悪玉菌が増加します。そして悪玉菌によって便が腐敗し、それによって有害物質が発生します。ここで有害物質が排泄されれば問題ないですが、便秘である以上それも不可能になってしまいます。やがて有害物質は腸壁から吸収されて血液に入り込み、血管から肺に入って呼吸時に口臭がするのです。

…このように口臭の原因はいくつもあり、それぞれ改善方法は異なります。例えば虫歯や歯周病が原因なら歯科医院での治療が必要ですし、胃や肝臓の不調や病気が原因なら専門の医療機関で治療しなければなりません。

便秘の場合は自覚があるでしょうが、それでも腸内環境の改善が必要ですし、これらの原因が同時に起こっていることも考えられるでしょう。このため、口臭がする時にまず必要なのはこれらの何が原因なのかの特定をすることです。

多くの原因が考えられる上にそれぞれの改善方法が異なるとなれば、まず原因を特定しないことには対処のしようがないからです。

口臭の原因を特定するには

口臭の原因を特定するには歯科医院に行くことで、さらに言えば口臭の専門外来も存在します。口臭外来とは口臭専門の治療を行うところで、歯科医院だけでなく総合病院に設置されている場合もあります。

口臭外来について

口臭外来ではカウンセリングや精密検査を行い、それを元に口臭の原因を特定、それに応じた治療を行います。この時、胃や腸など内臓に原因があるとされた場合は、専門の医療機関での治療となります。最も、口臭外来は他の医科との連携も行っているため、専門の医療機関への誘導はスムーズに行えます。

また、口臭自体は病気と扱われないため、口臭外来の検査費用などには健康保険が適用されません。ただし虫歯や歯周病などが原因の場合、これらの治療は従来どおり健康保険が適用されます。口臭についての悩みがあれば、口臭外来に行けば確実な対処ができるでしょう。

口臭外来の費用

口臭外来では健康保険が適用されないため、費用自体は従来の歯科治療より高くなります。自由診療の費用は歯科医院ごとで異なるため、口臭外来の費用は一概に断言できません。ただし相場はある程度決まっており、一般的にトータルで5万円~7万円ほどになります。

検査だけでも3万円ほどかかるため、費用としては決して安くはありません。しかし口臭の原因を特定できることとその治療ができることを考えれば、口臭外来では費用に見合った治療を行えると言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、野菜や果物で口臭予防することの問題についてまとめます。

1. 原因を特定することの重要性 :口臭を一時的に解消しても、原因を特定して改善しなければ意味がない

2. 口臭予防できる野菜や果物 :以下の野菜や果物で口臭予防できる
・生野菜のサラダ :食物酵素によって腸内環境が整うため、腸内から回ってくる口臭を予防できる
・リンゴ、パイナップル、レモン :リンゴは食物繊維が豊富、パイナップルは舌苔を取り除けるなど

3. 口臭には様々な原因がある :口臭の原因として以下のものが考えられる
・歯周病 :歯周ポケットに溜まった細菌や歯石、歯肉からの出血や膿みが原因で口臭が起こる
・唾液の分泌量の低下 :嫌気性菌の働きが活発になり、多くのプラークを分解して口臭が起こる
・虫歯 :虫歯の穴に食べカスが詰まり、その食べカスが詰まると口臭が起こる
・胃炎 :胃の中で食べた物が発酵し、その時発生した発酵臭が肺に入って口臭が起こる
・肝臓の不調 :有毒なアンモニアが解毒されなくなり、それが肺に入って口臭が起こる
・便秘 :便の腐敗によって発生した有害物質から腸壁に吸収され、血管から肺に入って口臭が起こる

4. 口臭の原因を特定するには :歯科医院、もしくは口臭外来に行く
・口臭外来について :口臭の原因特定と治療を専門に行っており、歯科医院や総合病院に設置されている
・口臭外来の費用 :健康保険が適用されないため費用は高く、一般的にはトータル5万円~7万円ほど

これらのことから、野菜や果物で口臭予防することの問題について分かります。口臭がする場合、大切なのは口臭の解消ではなく原因の特定です。原因を特定し、根本から問題を解決しなければ口臭は続くからです。また、その原因が病気である可能性もあるため、野菜や果物による一時的な解消方法はおすすめできません。口臭を身体が発するSOSのサインと捉え、歯科医院や口臭外来に行きましょう。

噛み合わせを悪くさせてしまう可能性がある子供の癖って何ですか? [2018年10月01日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「噛み合わせが悪くなる子供の癖」です。
ほとんどの子供は何らかの癖を持っており、親はそれを改善させるために頭を悩ませます。

さて、そんな子供の癖をなぜ改善させたいのかと考えると、
その答えとして挙げるのは「みっともない」や「行儀が悪い」などの理由でしょう。
確かに、癖によってはマナーにも関係してくるため深刻な問題ですよね。

しかしもっと問題なのは、子供の癖の中には口腔内の健康にとって害となる癖もあるということです。
そこで、ここでは噛み合わせが悪くなる原因となる子供の癖について説明します。
もちろん、同じ癖を持つ大人がいた場合、その大人もまた噛み合わせが悪くなるので要注意です。

噛み合わせについて

そもそも「正常な噛み合わせ」とはそんなに大切なことなのでしょうか。
実際、噛み合わせを意識する人はそこまで多くなく、それよりも歯並びや歯の色を気にする人が多いですね。
最も、歯並びが悪ければ噛み合わせも悪くなるので、正常な噛み合わせは審美面においても重要です。
また、それだけでなく健康面においても重要であり、噛み合わせの悪さは身体に様々な問題を引き起こします。

肩こりや頭痛

肩こりや頭痛の要因は疲労とは一概に言い切れず、噛み合わせの悪さが要因のケースもあります。
人間は動作するたびに必ず筋肉を使いますが、噛む動作においてもそれは例外ではありません。
そして、噛み合わせが悪いと噛む筋肉が影響を受け、それによって肩こりや頭痛が起こります。

首から肩にかけてつながる広頸筋が影響を受けて肩こりが、
顎関節から頭の横にかけてつながる側頭筋が影響を受けて頭痛が引き起こされるのです。
慢性的な肩こりや頭痛で悩まされている人の場合、その要因は噛み合わせの悪さにあるのもかもしれません。

顎関節症

顎関節症は噛み合わせが良くてもなりますし、
噛み合わせが良い人が顎関節症になったのがきっかけで噛み合わせが悪くなるケースもあります。
しかし、噛み合わせが悪いと顎関節症になるリスクが高く、さらに重症化しやすい傾向があります。

顎関節症は、軽度なら顎を動かすたびに音が発生するくらいの症状ですが、
それでも音が聞こえるのはストレスになりますし、重症化すれば痛みを感じることもあります。
さらに口も開けにくくなるため、決して軽く見てはいけない病気です。

顔の見た目が悪くなる

噛み合わせの悪さは審美面に影響しますが、それは単に噛み合わせた時の歯の見た目だけではありません。
と言うのも、噛み合わせが悪いと顎の形が悪くなりますし、顎の形が悪くなれば顔の輪郭が歪みます。
そして顔の輪郭が歪むということは、顔の見た目も悪くなることになるのです。
また、噛み合わせが悪いと発音がしづらいなどの問題も起こるため、
顔の見た目とあわせて人との交流、会話に引け目を感じるようになってしまいます。

虫歯や歯周病になる

いくら予防しても虫歯や歯周病になる人は、その要因が噛み合わせの悪さにあるのかもしれません。
なぜなら、噛み合わせが悪いと虫歯や歯周病になるリスクが高まるからです。
まず噛み合わせが悪く歯並びが悪ければ、歯磨きがしづらいために磨き残しが多くなります。

さらに、噛み合わせが悪いと噛んだ時に歯と歯が当たらない箇所が出てくるため、
その衝撃によるプラークの剥がれが起こらなくなり、プラークが付着したままになります。
また、噛み合わせの悪さによって特定の歯に負担がかかれば、歯周病が起こるリスクが高まります。

…このように噛み合わせの悪さは見た目の悪さに影響してしまいますし、
虫歯、歯周病、顎関節症、肩こり、頭痛などの要因にもなります。
口腔内に限らず健康な身体を維持するには、噛み合わせの悪さは決して無視できない問題です。

噛み合わせが悪くなる子供の癖

噛み合わせの悪さは身体に様々な問題を引き起こしますが、
そもそも噛み合わせはどうやって悪くなるのでしょうか。これは遺伝的な要素もありますが、
実は子供の時に行う何気ない癖が関係しているケースが多くあります。
一見子供ならではの何でもない癖ですが、その中のいくつかには噛み合わせが悪くなる要素が潜んでいます。

指しゃぶり

無邪気に見える指しゃぶりの癖は、実は噛み合わせが悪くなる要因です。
毎日指しゃぶりをすれば1日トータルで数十分以上、
さらに睡眠時も含めれば相当な時間になり、長時間大きな力をかけることになります。

しかも指しゃぶりによってかかる力は強いため、持続的に行えば歯並びが悪くなり、顎も変形してしまいます。
また、指しゃぶりによって口の形が変形した場合、
噛み合わせだけでなく呼吸や発音、飲み込む動作においても正常にできなくなってしまうのです。

<指しゃぶりによって起こる噛み合わせの異常>
・出っ歯…指しゃぶりの時に上の前歯を持続的に押す状態になるために起こる
・上下の奥歯のずれ…指しゃぶりで上の歯列の幅が狭くなり、下の歯列とのバランスが崩れて起こる

口呼吸

「口呼吸ではなく鼻呼吸をしなければならない」と聞いたことがある人も多いと思いますが、
その理由まではよく分からないという人もいるのではないでしょうか。
口呼吸は文字どおり口で呼吸しますから、鼻呼吸の時のように上顎が成長できなくなります。

上顎が成長できなければ幅が狭くなり、さらに口呼吸によって舌の位置が下がるため、
上顎が広げられなくなって出っ歯や歯並びの悪さにつながってしまうのです。
また、口呼吸は乾燥した空気を直接口の中に取り込むため、口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすくなります。

<口呼吸によって起こる噛み合わせの異常>
・出っ歯…口呼吸によって上顎が広がらないため出っ歯になる
・歯並びの悪さ…口呼吸で上顎が広がらないため、歯のスペースが狭くなって歯並びが悪くなる

下唇を噛む

子供は悔しい時や叱られた時に下唇を噛む時がありますが、それが癖になると出っ歯になります。
まず下唇を噛むと、その時点で下の歯が中…つまり内側に倒されます。
そうすると、上の歯が外側に押された状態になるため出っ歯になってしまうのです。

この場合、下唇に上から強い力をかけることに問題があるため、
下唇を噛む以外にも舌で下唇を押すなど癖があると全く同じ問題が起こります。
他にも、下唇のかさつきなどが気になって舌で強く舐めるなどの癖もこれに該当します。

<下唇を噛むことによって起こる噛み合わせの異常>
・出っ歯…下唇を噛むと下の歯が内側に倒され、上の歯が外側に押された状態になるため
・歯並びの悪さ…下唇を噛んで舌の歯が内側に倒されると、スペースが狭くなって下の歯並びが悪くなる

頬杖をつく

頬杖をつく癖は大人にもありますが、この癖は噛み合わせにおいて様々な問題が起こります。
まず頬杖をつくと、体勢的に頭を顎で支える状態になります。
頭は身体の中でも重たい部分になるため、それを顎で支え続けると特に奥歯に負担がかかります。

また、同じような癖としてはうつ伏せで寝ることが挙げられます。
ひと昔前は、頭の形が整うという点で子供のうつ伏せ寝がすすめられていましたが、
うつ伏せで寝ることは噛み合わせが悪くなるどころか乳児突然死症候群の原因の一つとされています。

<頬杖をつくことによって起こる噛み合わせの異常>
・奥歯の噛み合わせが悪くなる…頭の重さを支える負担が奥歯にかかるため
・顎が横にずれて噛み合わせが悪くなる…頭の力が顎を横や奥に動かし、強い負担をかけるため

爪を噛む

「爪を噛む」とは前歯で爪を噛むことですが、硬い爪を前歯だけで噛むことは前歯にとって負担となり、
その影響で前歯の歯の根が浅くなる、前歯の先が変形するなどの問題が起こります。
さらに成長期において爪を噛む癖は歯肉にも負担をかけ、歯並びが悪くなる原因になります。

他にも爪を噛む癖があると受け口になりやすくなりますし、爪を噛むこと自体が衛生的によくありません。
爪の残る細菌が口に入ってしまい、それが原因で何らかの病気になる危険性があるからです。
ちなみに爪を噛むのは単に癖だけでなく、不安やストレスが原因で起こっていることがあります。

<爪を噛むことによって起こる噛み合わせの異常>
・歯並びが悪くなる…硬い爪を前歯だけで噛むことで歯肉に負担をかけてしまうため
・受け口…爪を噛むと下顎が前に出た状態で固定されるため

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせが悪くなる子供の癖についてまとめます。

1. 噛み合わせについて :審美面、健康面において様々な問題を引き起こす原因となる
・肩こりや頭痛 :噛み合わせが悪いと広頸筋と側頭筋が影響を受け、肩こりや頭痛を引き起こす
・顎関節症 :噛み合わせが悪い人はそうでない人に比べて顎関節症になりやすく、重症化もしやすい
・顔の見た目が悪くなる :噛み合わせが悪いと顎の形が悪くなり、顔の輪郭が歪んで見えるため
・虫歯や歯周病になりやすい :歯並びの悪さで噛み合わせが悪い場合、歯並びが凸凹で歯磨きがしづらい

2. 噛み合わせが悪くなる子供の癖 :何気ない癖の中には噛み合わせを悪くさせる原因となるものもある
・指しゃぶり :指を吸う力は強いため、その力が持続的にかかると歯並びが悪くなって顎も変形する
・口呼吸 :口呼吸だと上顎が成長できなくなるため、幅が狭くなって歯並びが悪くなる
・下唇を噛む :上の歯が外側に押される状態になることで出っ歯になる
・頬杖をつく :頭は重いため、それを顎で支えることで負担となって奥歯の噛み合わせが悪くなる
・爪を噛む :硬い爪を前歯だけで噛むのは前歯にとって負担となり、前歯の先が変形する

これらのことから、噛み合わせが悪くなる子供の癖について分かります。
噛み合わせの悪さを改善方法は様々で、矯正治療で対応できるケースもあります。
ただし癖が原因で噛み合わせが悪くなった場合、癖を改善しなければまた同じ問題が起こります。
癖は一度身につくと改善が難しくなるため、噛み合わせを悪くさせる子供の癖には早めに対処しましょう。

リステリンなどの洗口液で口臭は予防できる? [2018年09月14日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「洗口液による口臭予防の効果」です。
洗口液とは口臭をはじめ、虫歯や歯周病を予防できるとされる液体製品です。

液体を口に数十秒含むだけで口臭を予防できる手軽さから、時間に余裕のない社会人は重宝するでしょう。
しかし、歯科医の視点で意見すれば洗口液による口臭予防はおすすめできません。
おすすめできないと言うより、口臭予防における根本的な解決にならないのです。

例えば虫歯になって歯が痛む時、痛み止めを飲めば痛みは治まります。
しかしこれでは虫歯という根本的な問題が解消されておらず、痛みが治まるのは一時的でしかありません。
洗口液による口臭予防にもこれと似たことが言え、口臭の原因を解消できないのが問題です。

洗口液での口臭予防効果

洗口液を使用すれば一時的に口臭を予防できます。
ですから、「例えば餃子を食べたために口臭を予防する」…このような使い方だと効果を発揮するでしょう。
しかし、こうした食べ物が原因による口臭ではなく、他の原因による口臭の場合はおすすめできません。

と言うのも、その場合は口臭の原因が一切無視されているからです。
つまり洗口液では口臭は予防できても、口臭を引き起こしている原因は解消できないわけで、
さらに言えばその原因が深刻な問題である可能性もあるのです。

洗口液で口臭予防し続けた場合

洗口液に口臭予防し続けると、次の2つの問題があります。

・問題1. 口臭の予防効果が一時的なものでしかない
・問題2. 口臭の原因が放置されたままになる

「問題1」についてですが、上記で例に挙げたような餃子などの食べ物による口臭なら問題ありません。
例えば外食でラーメンと餃子を食べた時に洗口液で口臭予防すれば、
その後に餃子の口臭で周囲を不快にさせることがなくなりますからね。

しかし仮に歯周病による口臭ならどうなるでしょうか。歯周病が口臭を引き起こしている以上、
歯周病を治療しなければ口臭は続くわけで、例え洗口液で口臭予防しても一時的な効果でしかありません。
時間が経過すれば、すぐにまた口臭を感じてしまうでしょう。

そして、この場合に深刻なのが「問題2」です。洗口液で口臭予防し続ければ歯周病は放置された状態になり、
そうなると歯周病はどんどん進行し、やがて歯を失うほど重症化してしまいます。
つまり、洗口液では口臭の原因は解消されず、それが後に大きな事態を招くのです。

口臭の原因

口臭の原因は様々ですから、単に「口臭がする」だけでその原因の特定はできません。
ちなみに、考えられる口臭の原因には次のようなものがあり、中には胃や腸の病気が原因のケースもあります。

歯周病

口臭の原因として最も可能性が高いのが歯周病です。
歯周病になると歯周ポケットが深くなるため、その溝に細菌が溜まって繁殖します。
さらに歯石、歯肉が出た膿み、歯肉からの出血が口臭を引き起こし、それもキツイ臭いの口臭が起こります。

唾液の分泌量の低下

唾液の分泌量が低下すると、口の中で酸欠状態を好む嫌気性菌の働きが活発になります。
嫌気性菌はプラークを分解する働きを持つため、それが活発になることで口臭が起こります。
唾液の分泌量の低下は虫歯や歯周病のリスクを高めるため、改善しなければならない問題です。

<唾液の分泌量を高めるには>
唾液の分泌量を高めるには、次のような方法があります。

・水分補給を意識して身体の水分不足を防ぐ
・乾燥した空気を取り込まないよう、鼻呼吸での呼吸を意識する
・唾液の分泌を促進させるためにガムを噛む(虫歯のリスクを考えてシュガーレスのガムを選択)
・交感神経が優位になると唾液の分泌が抑制されるため、リラックスして副交感神経を優位になる
・噛むことで唾液の分泌が高まるため、食事の時はよく噛んで食べる

虫歯

虫歯になると歯に穴があき、そこに食べカスが詰まります。
詰まった食べカスは歯磨きでも簡単に除去できず、長時間詰まったままになることで腐ります。
こうして食べカスが腐ると壊死臭がして、それが口臭になるのです。

逆流性食道炎

逆流性食道炎になると、胃液が食道に逆流する症状が起こります。
食道に流れる胃液は酸性で酸っぱい臭いがしますが、それが食道…つまり喉付近まで上がってくるわけで、
そのため呼吸すると胃液の酸っぱい臭いが口臭となるのです。

胃炎・十二指腸潰瘍

胃炎や十二指腸潰瘍になると、食べた物が胃で消化されずに未消化のまま残ります。
そうなると、本来なら腸で起こるはずの発酵が胃で起こってしまい、
その時に発生した発酵臭が肺に取り込まれることで、呼吸時に口臭が起こるのです。

便秘

便秘になると口臭が起こります。便秘によって排泄物が腸に蓄積されると腸内環境が悪化します。
そうなると発生した悪玉菌によって排泄物が腐敗し、腐敗することで今度は有害物質が発生します。
この有害物質が血液から肺に取り込まれると、呼吸時に便臭に近い口臭が起こります。

…このように口臭の原因は様々ですが、共通点を挙げると「洗口液では解消できない」という点です。
歯周病、唾液の分泌量の低下、虫歯、逆流性食道炎、胃炎、十二指腸潰瘍、便秘、
それぞれ治療方法は全く異なりますが、少なくとも洗口液では治らないですからね。

口臭がする場合、大切なのは洗口液による一時的な解消ではなく原因の究明と治療です。
とは言え、それはとても自身でできることではないため、
口臭がする時にはまず歯科医院に行かなければなりません。

口臭の治療に特化した「口臭外来」

様々な病気に対する専門外来がありますが、口臭に対する専門外来もあります。
それが口臭外来で、口臭外来では口臭の検査や治療を行います。
つまり口臭に特化した診療体制であり、歯科医院だけでなく総合病院に設置されている場合もあります。

口臭の専門的な治療を受けられるのが大きな特徴でありメリットですが、
その一方で専門的な治療が必要なケースでは健康保険が適用されず、費用が高いのがデメリットです。
ただし、従来の治療で健康保険が適用される治療においては口臭外来でも同様に適用されます。

例えば虫歯や歯周病が原因の口臭の場合、虫歯や歯周病の治療には健康保険が適用されますから、
口臭外来で治療しても健康保険が適用されるということです。

口臭外来の流れ

口臭外来の流れは次のようになっています。

・STEP1. 問診
言わばカウンセリングで、口臭における悩みや思っていることを医師に伝えましょう。
また、食生活を中心とした生活習慣についても把握しておくと後の治療がスムーズです。
カウンセリングによる患者さんの意見は、口臭を改善するための貴重な情報になります。

・STEP2. 口腔内検査
割合としては口臭の原因のおよそ8割が口腔内にあるとされています。
このため、原因究明のためにまずは口腔内検査を行います。
簡単な診察ではなく、レントゲンなどを使用して慎重に調べます。

・STEP3. 精密検査
口臭の原因をより深く究明するための検査です。
口臭測定器、唾液の検査、舌診、さらに必要であれば尿検査も行いますし、
CTや口腔内写真の撮影などによる歯周精密検査も行います。

・STEP4. 診断
これまでの検査の結果を元にして口臭の原因を特定し、本格的な治療計画を立てて説明します。
また、口臭の原因によっては専門医とも連携しますし、生活習慣における指導も行います。
この後の流れは一定ではなく、口臭の原因にあわせた治療を行っていきます。

心理的口臭とは

口臭外来の検査でも特に問題がなかった場合、その口臭は心理的なものが原因の可能性があり、
このような口臭を心理的口臭…もしくは自臭症と呼びます。
これはある種の錯覚で、実際にはキツイ口臭があるわけではありません。

しかし周囲から口臭を指摘された過去があるなど、
こうしたトラウマが原因で口臭がする…正確には「口臭がすると思い込んでしまう」ケースです。
この場合、カウンセリングを中心とした治療を行っていきます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、洗口液による口臭予防の効果についてまとめます。

1. 洗口液での口臭予防効果 :一時的な解消されるものの、口臭の原因は全く解消されない
2. 洗口液で口臭予防し続けた場合 :口臭の原因が放置されたままになるなどの問題がある
3. 口臭の原因 :以下のような原因がある
・歯周病 :口臭の原因として最も可能性が高い、細菌の繁殖や歯肉から出た膿みが口臭を引き起こす
・唾液の分泌量の低下 :嫌気性菌の働きが活発になり、プラークを分解して口臭を引き起こす
・虫歯 :虫歯の穴に食べカスが詰まり、それが腐ることで口臭を引き起こす
・逆流性食道炎 :胃液が逆流してくるため、胃液の酸っぱい臭いが口臭を引き起こす
・胃炎・十二指腸潰瘍 :食べ物が胃で発酵し、その発酵臭が肺に取り込まれて呼吸時に口臭を引き起こす
・便秘 :腸で腐敗した排泄物が有害物質を発生させ、それが肺に取り込まれて呼吸時に口臭を引き起こす

4. 口臭の治療に特化した「口臭外来」 :口臭に対する専門外来で、歯科医院や総合病院に設置されている
・口臭外来の流れ :問診→口腔内検査→精密検査→診断
・心理的口臭とは :過去のトラウマが原因で口臭がすると思い込んでしまうケースがある

これらのことから、洗口液による口臭予防の効果について分かります。
まとめとして分かりやすい例を挙げると、例えばあなたの会社で後輩が重大なミスをしたとします。
先輩のあなたが対処することでそのミスは解消できますが、実際にはそれで解消して終わりにはなりません。

なぜならこの場合、ミスが起こった原因を究明して対策をとらなければならないからで、
そうしなければ後輩は今後何度でも同じミスを繰り返してしまうでしょう。
口臭の問題もこれと似たようなことが言えます。

ただ口臭を一時的に解消するだけで良いなら、洗口液を使用すれば問題ないでしょう。
しかしそれでは口臭の原因は解消されないため、今後何度でも口臭は起こります。
原因の解消を大切に考えるなら、口臭がする時にまずすべきことは歯科医院に行くことです。

歯を食いしばるクセがあるのですが、何か歯に悪影響がありますか? [2018年09月01日]

江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「噛み合わせが悪くなってしまう日常生活でのクセ」です。
人はそれぞれ何らかのクセを持っているものです。

貧乏ゆすり、舌を出す、頭をかく、女性の場合は髪をかきあげるクセを持っている人も多いですね。
さてこうしたクセですが、実は内容によっては噛み合わせに大きく影響するものがあり、
日常生活でのクセが原因で噛み合わせが悪くなるケースがあるのです。

今回のタイトルにある「歯を食いしばるクセ」もその1つであり、
継続的に歯を食いしばるクセのある人はそれが原因で噛み合わせが悪くなってしまいます。
そこで、ここでは噛み合わせに影響する日常生活のクセについてのお話をしていきます。

食いしばりについて

ではまず、今回タイトルにある「歯の食いしばり」について考えてみましょう。
食いしばりとは、上の歯と下の歯で強く噛み合わせる行為であり、クレンチング症候群とも呼ばれます。
意外に思うかもしれませんが、こうして上の歯と下の歯が接する機会は、本来なら食事の時くらいです。

考えてみてください。確かに会話する時には口元があらゆる動きを見せますが、
会話の中で上の歯と下の歯がカチンと当たることはないですよね。
このため上の歯と下の歯が接するのは食事の時くらいであり、時間にすればおよそ20分程度なのです。

しかし食いしばりのクセがある人は例外で、クセで頻繁に歯を食いしばることから、
1日の中で上の歯と下の歯が接する時間はおよそ2時間…それも強い力で噛み合わせます。
そして、この食いしばりによって噛み合わせが悪くなるのです。

食いしばりで噛み合わせが悪くなる理由

では食いしばりによってなぜ噛み合わせが悪くなるのでしょうか。それには次のような理由が挙げられます。

・歯がダメージを受けるため
食いしばりによって歯がダメージを受けると、場合によっては歯が欠けたり割れたりすることがあります。
これは被せ物も同様で、例え頑丈なセラミックでも強い力で食いしばると割れてしまいます。
こうした歯の欠けや割れによって歯の形状が変化し、歯並びが悪くなって噛み合わせも悪くなるのです。

・歯が擦り減るため
食いしばりを繰り返せば、歯は摩擦によって少しずつ擦り減っていきます。
そして、歯が擦り減ることで本来の高さよりも低くなってしまい、噛み合わせが悪くなるのです。
ちなみに、擦り減るという意味では歯ぎしりのクセにも同じことが言えます。

・顎関節症になるため
顎関節症の原因は様々で、例えば噛み合わせの悪い人だと発症のリスクは高まります。
しかし噛み合わせが良い人でも発症しますし、食いしばりのクセもまた発症の原因の1つです。
そして、顎関節症になることで噛み合わせが悪くなってしまうのです。

・歯が動くため
歯に強い力が継続的にかかると、稀に歯が動いてしまうことがあります。
食いしばりの場合は縦方向に力がかかるため、この場合は歯が歯肉に押し込まれる状態になります。
そうなると歯の高さが変わるため、噛み合わせが悪くなってしまうのです。

…食いしばりのクセは「歯へのダメージ」、「歯の擦り減り」、「顎関節症」、
「歯の移動」などの症状をもたらし、これらの症状が原因によって噛み合わせが悪くなります。

食いしばりのクセを直すには

食いしばりのクセを直すには、まずはそれが本当にクセかどうかによって方法が異なります。
と言うのも、一般的に食いしばりはストレスが原因によって起こると言われているため、
その点に心当たりがあるならストレスの解消によって食いしばりをしなくなるケースもあります。

また、ストレスの場合は緊張状態になるのを防ぐため、
身体の力を抜いて筋肉をほぐすことが効果的ともされています。
一方、本当にクセになってしまっているなら、それを直すために最も必要なのは自分の意志です。

頻繁に鏡で確認するなどして、無意識に行ってしまう食いしばりを防ぎましょう。
ちなみに、歯科医院では食いしばりへの対処としてマウスピースを製作して渡すこともあります。
ただし既に噛み合わせが悪くなっている場合は、食いしばりのクセだけでなく噛み合わせの改善も必要です。

噛み合わせが悪くなる原因

食いしばりのクセがあると噛み合わせが悪くなります。
と言うことは、食いしばりのクセがなければ噛み合わせは悪くならないのでしょうか。
…それは違います。なぜなら、噛み合わせが悪くなる原因は他にもいくつかあるからです。

歯並びが悪い

歯並びが悪くて凸凹していれば、上手く噛み合わせることができません。
このため、歯並びが悪い人は噛み合わせも悪くなります。

歯を失ったままにしている

本来、歯を失った場合は入れ歯やインプラントなどの人工の歯で補います。
それをせず歯を失ったままにしておくと、隣接する歯が動いて噛み合わせが悪くなってしまいます。

被せ物の高さが合わない

被せ物で処置した時、高さが合わないと噛み合わせが悪くなります。
高すぎる場合は削って調整できますが、低すぎる場合は被せ物の再製作が必要なこともあります。

インプラントや入れ歯のメンテナンスを受けない

インプラントや入れ歯は、治療後も定期的なメンテナンスの通院が必要です。
メンテナンスではその都度噛み合わせの調整を行うため、これを無視すると噛み合わせが悪くなります。

虫歯や歯周病になる

虫歯になると歯が溶かされ、歯周病になると歯がグラつきます。
いずれも歯の形状が変化するため、歯並びが崩れて噛み合わせが悪くなります。

顎関節症になる

顎関節症は噛み合わせが悪い人に起こりやすい病気ですが、噛み合わせが良い人でも起こります。
噛み合わせが良い人が顎関節症になると、それがきっかけで噛み合わせが悪くなることがあります。

クセ

今回のテーマでも食いしばりもクセの1つですが、それ以外にも噛み合わせが悪くなるクセがあります。
頬杖をつく、うつ伏せで寝る、歯ぎしり、舌で歯を押し出す、いずれのクセも噛み合わせが悪くなる原因です。

…ザっと挙げただけでも、噛み合わせが悪くなる原因はこれほどあります。
ですから、食いしばりのクセは噛み合わせが悪く原因の1つでしかなく、
食いしばりのクセがない人でもこれらが原因で噛み合わせが悪くなることがあるのです。

噛み合わせの悪さが起こす問題

最後に、噛み合わせが悪いとどんな問題が起こるのかをお伝えします。
噛み合わせの悪さは病気ではなく、その点では虫歯や歯周病のように治療の早急性はありません。
しかし、噛み合わせが悪いことで様々な問題を引き起こします。

虫歯や歯周病になりやすい

歯並びの悪さが原因で噛み合わせが悪い場合、虫歯や歯周病になるリスクが常に高まります。
これは歯並びが悪いことで歯磨きがしづらく、噛み合わせが良い人に比べて磨き残しが多いからです。
磨き残しが多ければそれだけプラークが蓄積され、虫歯や歯周病になるリスクが高くなるのです。

肩こりや頭痛が起こる

噛む時には筋肉を使用しますが、噛み合わせが悪いと噛む筋肉に悪い影響をもたらします。
広頸筋は首から肩にかけてつながっているため、噛み合わせが悪い影響で肩こりを引き起こし、
側頭筋は顎から頭の横にかけてつながっているため、噛み合わせが悪い影響で頭痛を引き起こします。

腰痛が起こる

噛み合わせが悪い人は、そのせいで頭蓋骨…つまり頭の重心のバランスが崩れています。
そこで身体は崩れたバランスを取り戻そうと、至るところに力をかけてバランスの崩れを補います。
この時かかる力が腰への負担となり、それが原因で腰痛を引き起こすことがあります。

顔の見た目が悪くなる

噛み合わせが悪いと顎が変形し、顎が変形することで顔の輪郭が歪みます。
また、歯並びの悪さが原因で噛み合わせが悪い場合、歯並びの悪さも口元の見た目を悪くさせます。
顔の輪郭の歪みも歯並びの悪さも、いずれも顔の見た目を悪くさせる原因になります。

…このように、噛み合わせの悪さは口の中だけでなく全身の健康状態に異常をもたらします。
肩こり、頭痛、腰痛、これらは一見噛み合わせの悪さと無関係に思えますが、実はそうではなく、
慢性的な肩こりや頭痛や腰痛に悩まされている人は、その原因が噛み合わせの悪さにあるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせが悪くなってしまう日常生活でのクセについてまとめます。

1. 食いしばりについて :食いしばりのクセがあると噛み合わせが悪くなる

2. 食いしばりで噛み合わせが悪くなる理由 :以下の理由が挙げられる
・歯がダメージを受けるため :食いしばりによって歯が欠けたり割れたりして歯の形状が変化する
・歯が擦り減るため :摩擦によって歯が擦り減り、歯の高さが低くなって噛み合わせが悪くなる
・顎関節症になるため :顎関節症になると噛み合わせが悪くなることがある
・歯が動くため :強い力がかかることで、歯が動いて噛み合わせが悪くなる

3. 食いしばりのクセを直すには :ストレスが原因の場合はその解消や筋肉をほぐすなど

4. 噛み合わせが悪くなる原因 :以下の原因が挙げられる
・歯並びが悪い :歯並びが凸凹していることで噛み合わせが悪くなる
・歯を失ったままにしている :隣接する歯が動いて噛み合わせが悪くなる
・被せ物の高さが合わない :被せ物が高すぎる、もしくは低すぎて噛み合わせが悪くなる
・インプラントや入れ歯のメンテナンスを受けない :噛み合わせの調整ができないため
・虫歯や歯周病になる :歯が溶かされる、もしくは歯がグラつくことで噛み合わせが悪くなる
・顎関節症になる :顎関節症になったのがきっかけで噛み合わせが悪くなることがある
・クセ :食いしばり以外にも、頬杖、うつ伏せ寝などのクセは噛み合わせが悪くなる

5. 噛み合わせの悪さが起こす問題 :以下の問題が挙げられる
・虫歯や歯周病になりやすい :歯並びの悪さが原因で噛み合わせが悪い場合に言えること
・肩こりや頭痛が起こる :噛む筋肉である広頸筋と側頭筋が悪い影響を受けるため
・腰痛が起こる :頭の重心のバランスが崩れることで、身体が腰に負担をかけてしまうため
・顔の見た目が悪くなる :顔の輪郭の歪み、歯並びの悪さなどが理由

これらのことから、噛み合わせが悪くなってしまう日常生活でのクセについて分かります。
食いしばりを単なるクセと捉えてはならず、これは噛み合わせが悪くなる原因の1つです。
また、噛み合わせが悪くなる原因となるクセは他にもありますし、
クセ以外のことが原因で噛み合わせが悪くなることもあるのです。

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