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歯周病はどのように予防するのでしょうか?
2016年02月22日
歯周病は今や国民病。
日本でも成人の約80%の人が程度の差はありますが、歯周病に罹患しているといわれています。
歯周病には全身疾患や、口腔内の細菌バランスも関係していますが、自分自身で対策することによって予防、進行の抑制ができる病気です。
ご自身で、歯周病を予防するために今日からすぐに出来ることを3つ、ご紹介します。
目次
今日からできる、歯周病の予防方法3つ
夜の歯磨き
「歯磨き」みなさん毎日歯磨きはしていると思います。この歯磨きをまずは見直してみてください。
特に夜の歯磨きは重要です。
夜、就寝前には5分以上、念入りに歯磨きをしてください。
歯間ブラシや、フロスの使用もしていただくと良いでしょう。
歯周病菌は夜、寝ている間に活発になります。
寝ている間は、唾液の分泌も減り、口腔内の自浄作用、唾液の緩衝能が低下するためです。
ですので、夜の歯磨きを丁寧に行うことにより、歯周病の予防効果があります。
もちろん、可能であれば毎食後、丁寧に歯磨きをしていただくと良いでしょう。
生活習慣の改善
歯周病は生活習慣病の一種とも言われています。
歯周病には何気ない日常生活の習慣が大きく関係しています。
歯周病と関連の深い生活習慣
喫煙
たばこには多くの有害物質が含まれることはみなさんご存知でしょう。
その有害物質は歯茎にも悪影響を及ぼします。喫煙者と、非喫煙者では、歯周病の罹患率、進行速度に大きな差があります。
また、長年喫煙をしていると、歯茎はかたく、血行が悪い状態になってしまいます。
そうすると、歯周病の初期症状である、歯肉からの出血や歯肉の腫れと言った症状が出ないため、歯周病にかかっていても自覚症状が全くないということもあります。
疲労、ストレス
過度の疲労やストレスは、自律神経の不調を引き起こし、唾液分泌を低下させます。
唾液の分泌低下は、口腔内の自浄作用を下げるため、歯周病菌の繁殖しやすい状況になってしまいます。
また、疲労やストレスで身体の抵抗力が落ちていると、歯周病が急激に進行したり、発症の原因となります。
間食
だらだら食べ続ける、水分補給に糖分の含まれたものを飲むなどは、歯周病菌を繁殖させる原因となる糖分を取り続けていることになります。
歯周病菌や虫歯菌はプラーク(歯垢)の中に多く存在し、歯周病、虫歯の原因はプラークであると考えられています。
プラークはショ糖などの糖分をもとに繁殖し、歯磨きなどの機械的な清掃を行わない限り除去できません。
歯科医院での定期メンテナンス
毎日どんなに歯磨きを頑張っていても自宅での歯磨きだけでは、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目には汚れが残ってしまいます。
また、プラークは時間がたつと唾液の力で、かたい歯石になってしまいます。
歯石は歯ブラシでは取ることができないため、歯科で専用の器具を使って除去する必要があります。
歯石はそのままにしておくと、その上に汚れが付きやすい、歯石の下で歯周病菌が繁殖しやすいなどの問題があります。
歯科医院で定期的にクリーニングなどのメンテナンスを行うことが歯周病予防には必要です。
歯周病は早期発見が大切
歯周病は早期発見することが非常に重要です。
なぜなら、歯周病は進行してしまうと、歯槽骨と言う歯が植わっている骨を溶かして行ってしまいます。
一度溶けてしまった歯槽骨を回復させるためには、歯周再生療法(GTR、エムドゲインなど)や骨移植などの複雑な外科処置が必要になります。
(しかもこれらの治療はほとんどが健康保険外の治療になります。)
歯周病は、初めは歯肉炎といって、歯茎に赤みがあったり、歯ブラシをしたときに少し血が出たりするような症状から始まります。
歯肉炎は、歯槽骨には影響がなく、歯肉だけが炎症を起こしている状態です。
この段階であれば、完治させ、健康な歯茎の状態を取り戻すことは十分にできます。
歯周病予防で健康な歯茎を
歯周病の予防についてお分かりいただけましたか?
歯周病は早期に発見すること、そして予防することが非常に重要な病気です。
歯周病を予防するために今日からできること
- 歯磨き
- 生活習慣の改善
- 歯科医院での定期メンテナンス
この3つを実践することで、まだ歯周病になっていない人は、歯周病の予防ができます。
また、すでに歯周病になってしまっていたとしても、歯科医院で適切な治療を受け、今後、歯周病の進行抑制、再発防止のために、ぜひこの3つを実践していただければと思います。
歯周病を予防し、健康な歯茎を保つことは、全身の健康状態、QOL(クオリティーオブライフ・生活の質)にも大きな影響を与えます。
健康で、快適な日常生活のためにも、歯周病予防に日ごろから努めていただければと思います。