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歯周病を放置しておくとどうなってしまうのか、詳しく教えてほしいです
2016年09月19日
口内の病気で一般的なものと言えば、虫歯と歯周病です。
そしてこれらを比較した時、歯周病を軽視する人が多いのが事実です。
と言うのも、歯周病は虫歯のような自覚症状はなく、痛みやしみを感じないからです。
痛くないから放っておけばいい、歯周病に対してそんな感覚を持っている人が多いわけです。
では、実際に歯周病を放置するとどうなってしまうのかを説明していきます。
目次
1. 初期の歯周病
症状としては歯茎が腫れる程度なので、この段階では気付くことすら困難です。
また、歯と歯茎の間に3ミリ程度の隙間が生まれます。
この隙間は歯周ポケットと言われており、歯周病の進行に比例して隙間が大きくなるのです。
ちなみに、日頃から歯科医院で定期検診を受けていればこの段階で気付くことも可能です。
初期段階の歯周病は治療も容易であり、基本的にプラークや歯石の除去だけで治療可能です。
この時点では日常生活に大きな支障はありません。
2. 中期の歯周病
中期段階になると、口内に明らかな異変が起こります。まず、歯肉が下がって歯が長くなります。
歯周ポケットの深さは5ミリ程度になり、歯もグラつくことがあります。
また、歯周ポケット内に侵入したプラークも除去できないため、さらに進行を早めます。
顎の骨も半分ほど溶かされてしまうため、治療も大掛かりなものになります。
場合によっては、歯周外科手術が必要になってくることもあるのです。
歯がグラつく上に口臭も気になるようになるため、日常生活にも大きな支障をもたらします。
3. 重度の歯周病
重度の歯周病になると、歯周ポケットは8ミリほどにもなります。
歯を支えている骨は溶かされ、歯茎も大きく腫れあがります。
やがて歯が抜け落ちてしまいますが、ここまで進行すると治療しても歯が残せない可能性が出てきます。
ちなみに、歯が残せない場合は抜歯の処置を施しますし、
歯がグラついていることで歯並びが悪くなってしまうこともあるのです。
中期同様、治療において歯周外科手術が必要になることもあります。
4. 歯を失った後の選択肢
もちろん永久歯は二度と生えてこないため、
セラミックや銀歯で対処したり、インプラント治療を行うなどして対応します。
最も、どの方法でどんな素材を選ぶのか、それは患者さんが決めることになります。
とは言え、元々の歯のような美しさや丈夫さを再現するとなると、
高額なセラミックやインプラント治療を行うしかありません。
特にインプラントは手術を必要とするため、とてもお手軽な治療とは言えません。
5. 自然には治らないという意識を持つ
歯周病は自然には治りません。完全な初期段階でなおかつ完全にプラーク除去でできれば別ですが、
そうでなければ自然に治ることはあり得ないのです。ちなみに、これは虫歯においても言えることです。
放置する人も場合、理由としては「歯科医院に行くのが面倒」、「治療するのが怖い」のどちらかです。
そして、放置してしまうことでこのどちらにおいても大きなマイナス要因になるのです。
放置して重度の歯周病になれば、それだけ治療期間も長くなって治療も大掛かりなものになるからです。
つまり、放置すればするほど歯科医院に通う期間は長くなり、
手術や抜歯を必要とする治療をせざるを得なくなってしまうのです。
そして何より、自身の大切な歯を失ってしまうことになるのです。
6. 若くても要注意
歯周病を放置した結果をまとめると、最も怖いのは「歯を失う」ということです。
最も、若い人からすればこの「歯を失う」という事態に対して深刻に考えられないかもしれません。
歯が抜けるのは高齢の人、そんなイメージが強いからです。
確かに、老朽化によって歯が抜けるのは若い人にとって無縁の問題です。
しかし、歯周病によって歯が抜けるのに年齢は関係ないのです。
若くても歯周病になり得ますし、進行すれば年齢関係なく歯を失うことになるのです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、歯周病を放置するとどうなってしまうのかについてまとめます。
- 初期の歯周病 :歯茎が少し腫れる程度。そもそもこの段階で気付くのは難しい
- 中期の歯周病 :顎の骨も半分ほど溶かされ、歯がグラつくようになる
- 重度の歯周病 :歯がグラつき、やがて抜け落ちてしまう。治療しても歯が残せない可能性がある
- 歯を失った後の選択肢 :天然の歯同様の質を意識するなら、高額なセラミックやインプラント治療
- 自然には治らないという意識を持つ :歯周病は放っておいても治らず、進行する一方
- 若くても要注意 :歯周病で歯が抜ける。これは若い人にも言えること
これら6つのことから、歯周病を放置するとどうなってしまうのかが分かります。
ストレートに言ってしまえば、放置すればするほど深刻な状態になるということです。
一方、初期段階で治療すれば今回紹介したような事態にはなりません。
歯を守りたいのであれば、放置という選択肢は絶対に考えてはいけないのです。