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そもそもインプラントとはどのような治療法ですか?
2016年12月12日
「失った歯を取り戻せる」や「第二の永久歯」など、インプラントには様々なキャッチフレーズがあります。
文章だけ注目すれば確かに魅力を感じるものの、これだけでは肝心の治療内容は分かりづらいですね。
そもそもインプラントとはどのような治療法なのか?今回はそれについてお答えします。
インプラントの治療法、さらには構造や治療費や治療期間など、細かい点にも触れていきます。
目次
インプラントの仕組みと構造
見た目はセラミックや銀歯などと同じく人工の歯ですが、インプラントには人工の歯の根があります。
手術によって人工の歯の根を埋め込み、その上に人工の歯を被せる仕組みです。
根があることでしっかりと顎の骨に定着し、天然の歯と変わらない感覚で生活できるのが特徴です。
ちなみに、インプラントは人工の歯の根となるインプラント、人工の歯となる上部構造、
さらにこれらを連結するアバットメント、これら三つのパーツから成り立っています。
天然の歯と変わらない見栄え、さらに高い耐久性と安定性を実現した画期的な治療法です。
インプラントの治療方法と流れ
一般的な歯科治療に比べると非常に大掛かりなものになります。
顎の骨に穴を空けて人工の歯を埋め込むための手術を行いますし、それも二回に分けて行われます。
また、手術を安全に行うため手術前には精密検査も行います。
流れとしてはカウンセリングや精密検査の後に一次手術、一定期間経過した後に二次手術を行います。
具体的には、一次手術では顎の骨に穴を空けてインプラントを埋め込み、
二次手術では歯茎を切開して埋め込んだインプラントの頭を出し、アバットメントを装着します。
ちなみに、現在はこれら二回の手術を一度で行う「一回法」も採用されています。
そして、治療後も定期的にメンテナンスのための通院が必要になります。
インプラントの治療費
インプラントの治療費は高額で、地域や歯科医院で違いがあるものの、1本につき30万円~45万円ほどです。
ここまで高額になる理由は保険が適用されないからで、この高額な費用がインプラントの欠点です。
正確にいえば平成24年の4月以降、法改定によって条件次第で保険が適用されるようになりました。
ただし肝心の条件は非常に厳しく、事故や生まれつきの病気が理由でインプラントする場合に限られますし、
顎の骨の欠損の割合や治療を受ける歯科医院の条件まで細かく指定されています。
少なくとも、審美目的を含んでいる場合は現状例外なく保険は適用されません。
インプラントのデメリット
メリットばかりが目立つインプラントですが、デメリットがあることも事実です。
まず上記で説明したとおり、最大のデメリットは治療費が高額になることです。
また、大掛かりな治療になることもデメリットの一つであり、お手軽にできる治療とは言えません。
さらに、誰にでもできる万能の治療というわけでもなく、年齢や持病によっては治療できないこともあります。
具体的には、心臓病や肝疾患や糖尿病を患っていると、持病の状態次第では治療が受けられないのです。
他にも、インプラント治療に対応した歯科医院が少ない、治療期間が長くて通院が大変、
失敗した時のリスクが大きいなど、従来の入れ歯や被せ物などにはないデメリットがあるのです。
メリットだけでなく、こうしたデメリットを把握した上で治療を検討する必要があります。
入れ歯とどちらがおすすめか
入れ歯とインプラント、これらはよく比較されますが一概にどちらが優れているとは断言できません。
と言うのも、患者さんが何を重視するかで答えは変わりますし、重視する部分も患者さんによって違います。
仮に見栄えや実用性を最優先するなら間違いなくインプラントでしょう。
しかし、少しでも安くすませたい、簡単な治療で終わらせたいなど、
手軽さを求めるならインプラントはおすすめできません。
入れ歯とインプラント、それぞれのメリットとデメリットを比較した上で選択すべきでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、インプラントとはどのような治療法なのかをまとめます。
- インプラントの仕組みと構造 :人工の歯の根、人工の歯、これらを連結する部品の三つの構造でできている
- インプラントの治療方法の流れ :カウンセリング後に一次手術、その後二次手術を行う
- インプラントの治療費 :非常に高額で1本につき30万円以上。保険が適用されないのが高額な理由
- インプラントのデメリット :治療費が高額で治療も大掛かりなのでお手軽さがない
- 入れ歯とどちらがおすすめか :何を重視するかによる。見栄えと実用性を最優先ならインプラント
これら5つのことから、インプラントとはどのような治療法なのかが分かります。
現在の歯科治療で人工の歯の根を実現しているのはインプラントのみです。
費用は高くて手術を必要とするデメリットはあるものの、
優れた実用性と美しさの点でインプラントはまさに天然の歯に近い再現度を誇ります。