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噛み合わせによる悪影響とは?
2015年05月08日
噛み合わせが悪いとは?
最近、テレビ番組や雑誌等で噛み合わせという言葉をよく耳にすると思います。
では噛み合わせとは何でしょうか?
人間は上の歯と下の歯があり、それ同士が絶対に当たっています。
もし両側の歯に隙間があったり、片方の歯が喪失してしまっていると、食べ物を噛み切ったりすり潰すことができないので食べ物を咀嚼することが難しくなります。
よって噛み合わせが悪いと言うのは両方の歯がぶつかりあっていない人や、もしくは理想とする部分に歯同士が噛み合っていないことをさします。
自分の噛み合わせが悪いと言うのは鏡で口の中をみてもどうしても自分自身では判断することは難しいです。
まずは自分の噛み合わせがどのような状態なのか歯科医院で診断してもらうのが良いでしょう。
現在では、 歯科学会等である一定以上の条件を満たしていると噛み合わせ認定医と言うものを認めているので、その認定を持っている歯科医師に診断してもらうと良いでしょう。
噛み合わせが悪いと?
1. 口腔内環境が悪化します。
先ほども説明しましたが、噛み合わせが悪い人は歯が無かったり上と下の歯が噛み合っていないことが多いです。
もし、歯が無かったらどのようなことが口腔内で起こるのでしょうか。
まず、歯が無い部分の隣り合っている歯に悪影響を及ぼします。
歯がないと言うことはそこに隙間ができます。
歯はガッチリと顎の骨に固定されていると思われがちですが、実はそうではありません。
歯と歯槽骨という顎の骨は繊維状の歯根膜というもので繋がれています。
この繊維は脆いもので、負荷を掛けると断裂してしまいます。
歯を失ってしまい隙間ができると、隣り合っている歯はその隙間に向かって傾いてきます。
そうなると、もっと口腔内の噛み合わせが悪化します。
また、歯がなくなってしまうと、本来噛みあっていた反対の顎の歯が少しずつ抜けてきます。
よって一本の歯を失ってしまうと負の連鎖が始まってしまいます。
2. 顎関節に異常をきたします。
噛み合わせが悪いと、顎の関節に過剰な負荷がかかったり、顎の位置がズレてしまい顎関節症になる可能性がでてきます。
歯と言うものは急激に動いたりすることはありません。
虫歯もそうですが、ある日突然痛くなったり穴があいたりするものではありません。
少しずつ蝕まれているものであり、噛み合わせも同じです。
虫歯によって噛み合わせが悪くなることも多いですが、噛み癖や歯のすり減り等によっても変わってきます。
なので少しずつ、しかし確実に変化していきます。
なにか違和感や痛み、口を開けたときにクリック音がする等の問題に気付いたときにはもう噛み合わせが悪い状態になっている可能性があります。
3. 頭痛や肩こりなどの全身に異常がおきます。
噛み合わせが悪いと全身に異常がでてきます。
もし、噛み合わせの位置が本来理想であるべき場所よりも高い、もしくは低い場合は、顎の関節のみならず筋肉にも過剰な負荷がかかり、頭痛や肩こり、最悪の場合体のバランスが崩れてしまう恐れがあります。
また、本当は噛み合ってほしくない部分もあり、そこを除去するだけで問題が解決されることもあります。
噛み合わせのバランスが崩れれば体幹が狂い、いろいろな関節や筋肉に負担がかかり、痛みを発症することも考えられます。
頭痛や肩こりなど体の異状は必ずしも噛み合せが原因とは限りませんが、一つの大きな要因であることは間違いありません。
噛み合わせを良くするには?
1. 歯科医師による咬合調整(噛み合わせ調整)
自分の噛み合わせが悪いと判断されたならば、まず行われるのは自分の噛み合わせで良くない部分を削り取ってもらうことが一番簡単で手早く問題を解決できる手段になります。
しかし、これには限界があり、すべての患者が快方に向かうとは限りません。
また、削るにも限界があり、削ると言うことは噛み合わせが低くなることも考えられるのでしっかりとした診査・診断が必要になります。
2. 歯科補綴物による調整
噛み合わせが悪くなる原因の一つとして不良の歯科補綴を入れた場合も考えられます。
残念ですが一部の歯科医師や歯科技工士は噛み合わせを全く考えずに歯科補綴物を患者に提供しています。
そのようななにも理論が無いものを入れたがために噛み合わせが悪くなってしまった人も大勢います。
なので、しっかりと噛み合わせを診査診断できる歯科医師に歯科補綴物を作り直してもらった方がより簡単に改善されるでしょう。
3. 歯科矯正による改善
もし噛み合わせが低い場合、もしくは歯科補綴物が一つも入っていない、天然の歯がたくさん残っているなど、どうしても一般の治療では改善するするのが難しい人は、歯科矯正による改善を勧めます。
しかし、これは高額になってしまい、また矯正する本数や部位、度合いによっては大きな痛みや違和感、そして長い治療期間を有するため、決断にはとても勇気がいることだと思います。
しかし、一番理想の噛み合わせに持っていくことが可能になります。ここに歯科補綴物による調整も加わると、より緻密な噛み合わせを構築することが可能になります。