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タバコはなぜ歯周病に悪いと言われるのでしょうか?
2015年07月08日
ちょっとした休憩や気分転換の時の一服は、愛煙家の方の癒しの時間の一つ。
喫煙スポットも減少し、吸い方のマナーなど世界的に喫煙傾向が高まってきていますが、適度な本数なら気持ちを切り替えたりすることができるので、本数を減らしてでも吸い続けたいと思う方も少なくないのでタバコは体によくないと分かっていても、ふと鏡を見た時に黒ずんだ歯や、歯の内側にこびりついたヤニなどを見ると、改めてタバコを控えた方がいいのではと思いますよね。
タバコと歯のトラブルには、ヤニによる歯の黒ずみや、味覚障害、そして歯周病などが挙げられますが、実は歯周病のリスクは喫煙者の方が非喫煙者より高いのをご存じですか。
ではなぜタバコが歯周病に悪いと言われているのか原因と対処法についてみていきましょう。
目次
ニコチンが歯周組織を破壊する
タバコの中にはニコチンや一酸化炭素、タールなどを含む3大有害物質が含まれており、この物質を吸い続ける事でニコチンが血管を収縮させてしまいます。
血管を収縮させてしまうと歯肉が炎症を起こしていても出血や腫れが抑えられるため、初期症状が気づかないというケースに結び付きます。
また、口の中の細菌の繁殖を抑える機能も低下するため、歯石や歯垢が増えてしまうことで、歯が黒すむという外見的にも分かるトラブルなども発生します。
そして味覚の障害、口臭や歯周病の進行とつながっていってしまうのです。
炎症が抑えられるためトラブルが気づきにくい
タバコは百害あって一利なしと言われるほど、健康に影響を及ぼす嗜好品だと言われています。
しかし、食後の一服や仕事の合間、寝る前やお風呂上りなど、その時にしか味わえない爽快感を楽しみにしている方も多いものです。
タバコにはさまざまな有害物質が含まれていますが、タバコの魅力を知ってしまうと、やはりやめられないというのは現実ではないでしょうか。
本数を減らしたり、ニコチン数が低い物を取り入れたりする例もありますが、タバコを吸い続ける事で、口の中がヤニで充満し、仮に歯周病の初期段階でも歯肉から出血や腫れが抑えられているため気づきにくいという現状があります。
発見が遅れるとその分細菌も繁殖し歯周病も進行してしまうことにもなるのです。
治療の効果が現れにくい
腫れや出血が現れにくいということから発見が遅くなり、治療の開始もその分遅くなります。
また、喫煙者は非喫煙者と比較して治療の効果が現れにくいというということも分かっています。
有害物質が口の中に充満していることを考えると、治療の効果が現れにくく、治りにくいというのも納得できるのではないでしょうか。
治りにくく再発しやすい
タバコの有害物質が歯周病に与える影響についてご紹介しましたが、やめようと思ってもなかなかやめられないのがタバコの恐い部分でもあります。
吸い続けていると歯周病に関してのリスクも高まりますし、気づいた時には治療の効果が現れにくく、ケースによっては手術する場合もあります。
しかし治療をしても治りにくく、治ったとしてもタバコを吸い続ける限り再発の危険性とも隣り合わせ。
タバコを吸うためにデンタルケアやオーラルケアに力を入れても、ニコチンをはじめとする3大有害物質が口の中の歯周組織を破壊し続け、さらには体に対しても大きな健康被害を及ぼすため注意が必要です。
タバコはどうしても手放せない場合は、こまめに定期検診を受け早めに歯周病を発見し治療を行うこと。
もしくは禁煙外来など医療機関で禁煙に向けて治療をすることも選択肢の一つといえます。
定期的に歯石の除去
喫煙と禁煙を天秤にかけるとどうしても迷いが生じるもの。
一人では続かない。
やめられない場合は定期的に歯医者さんで受診し、歯石や歯垢を除去してもらうことをおすすめします。
これは一時的な対処にすぎませんが、タバコが歯周病に影響を及ぼす事や、リスクを高める事、そして治りにくく再発しやすいことを意識すれば、歯の健康に対する意識も変わってくるのではないでしょうか。
口の中をきれいにチェックしてもらい、歯石を除去っし、その後歯科医から磨き方などのアドバイスを受けると日常生活に取り入れるようになります。
一番は禁煙がベストですが、難しい場合は定期的に通い常にお口の中を清潔にすることを心掛けてみてはいかがでしょうか。
タバコと歯周病について再確認を
歯が健康なら食事も美味しく食べられますし、白い歯や健康な歯はその人の印象にも大きく影響を及ぼします。
一生使う大切なものだからこそ、この機会に喫煙の見直しを行い、歯周病についても考えてみてはいかがでしょうか。
大事な歯がタバコが原因でボロボロになってしまわないように、早めの対処がのちの人生に大きく影響します。
タバコに限らず歯周病や口のトラブルで悩んでいる方は多くいます。
迷った時やどうしたらいいか分からない時は専門医に相談するのがベスト!
ぜひあなたの人生に左右する第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。