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熱いものがしみる場合は、どんな歯の病気が考えられる?
2015年10月21日
目次
虫歯の可能性
虫歯は進行段階によりレベルが分けられています。
初期の虫歯では冷たいものがしみるなどの症状があり、痛みはそこまでありませんが、エナメル質、象牙質の先にある歯髄まで進行している場合には、何もしていなくてもズキズキ痛む症状が見られ、特に熱いものがしみるという特徴があります。
ここまで進行すると、神経の治療が必要になり、場合によっては神経を抜かなければならないこともあります。
歯を守るためにも早期の虫歯での治療が大切になるのです。
銀歯は熱が伝わりやすい
虫歯の治療をして、銀歯のかぶせ物をするケースはよくあるはずです。
金属は熱を伝えやすい素材であることから、そうした部分は本物の歯に比べて、しみやすい状態になっているといえます。
神経を残した状態で上からかぶせ物をする場合もあるため、万が一、治療後に熱いものでしみやすくなったなどの症状があり、しばらく様子を見ても改善されないときには歯科医院へ相談しましょう。
場合によっては抜髄するなどの治療法が取られることもあります。
歯髄炎、根尖性歯周炎
歯髄炎とは神経などが通っている歯の中の歯髄(しずい)が炎症を起こしている症状です。
初期の場合には熱いものがしみる程度ですが、進行すると夜も眠れないほどの痛みを引き起こします。
歯髄炎になると血液が神経を圧迫することで痛みを引き起こします。
血液の量が増えれば増えるほど神経を圧迫するようになるため、強い痛みを引き起こします。
痛みがひどくなってしまうと抜髄しなければならないケースが多く、歯科医院での治療が必要です。
歯髄炎の原因とは
歯髄炎が発生する原因は様々ですが、虫歯菌が歯髄にまで到達することで痛みを引き起こすケースが多いです。
しかし、その他にも歯をぶつけるなどの外傷によって引き起こされることもあります。
歯髄に強い衝撃が加わることで炎症を起こしてしまうこともあるのです。
また、歯にひびが入ってしまったことで、そこから細菌が入り込み炎症を引き起こします。
歯ぎしりをする習慣のある方は歯ぎしりを防ぐマウスピースを作製するなど注意が必要です。
歯髄炎の応急措置1
軽度の歯髄炎の場合には薬剤を塗ることで改善されるケースがあります。
知覚過敏用の薬を塗ることで刺激を抑えます。
あくまで応急措置のため温度変化のある食べ物は控えるようにしましょう。
また、虫歯菌が歯髄に侵入して痛みを引き起こしているケースでは虫歯の治療をすることで痛みを防ぐことが出来ます。
炎症がひどい場合には歯髄の一部を切断する方法もあります。
全ての神経を除去するよりも歯の寿命を延ばす可能性を高めることが出来ます。
歯髄炎の応急措置2
歯髄炎の応急措置としてまずは患部を冷やすことが効果的です。
血流の流れが活発になり神経を圧迫していることから、冷やすことで流れを抑えるのです。
氷などを利用し、頬側から冷やすことで痛みが和らぎます。
また、歯に刺激が加わると痛みが増すため、極力、刺激与えないよう、ものを噛むのを控えるようにしましょう。
歯科医院へ行くまでは、食事の際にもゼリーなどをメインにし、力が加わらないようにすることで痛みを少なくすることが出来ます。
歯髄炎の薬
痛みがひどいけれど、休日で歯科医院がお休みということもあるかもしれません。
そうしたとき歯科医院へ行くことが出来ない状況の場合には、薬で症状を抑えるようにしましょう。
薬は一般的なバファリン、イブなどの鎮痛剤や正露丸、小さな子供には小児用バファリンが効果的です。
あくまで薬品のため、用法、容量を守って副作用にも注意するようにしましょう。
一時的に痛みを抑えるものですので、服用後は歯科医院で治療を受けることが大切です。
歯髄炎の治療
実際に歯髄炎の治療はどのようなことを行うのでしょうか。
歯髄炎が進行してしまうと、抜髄する治療が必要になります。
麻酔を行い、虫歯の部分を除去します。
その後、神経を取り除くための穴を歯に開けていき、その入り口から器具を挿入し、神経を取り除いていきます。
根の中の消毒をし、経過を見ます。痛みなどが発生しなければ、そこへ薬を詰めて最近の侵入を抑えます。
最後に、土台を作り、かぶせ物をすることで強度を補うことで治療が完了します。
抜髄後の影響
神経を抜いた場合には土台を作りかぶせ物をすることで強度を高めます。
根が残っているケースではクラウンとよばれる差し歯を入れることで、歯の機能を取り戻します。
しかしながら、根を失うと隣の歯を橋渡ししてつなぐブリッジにするか、入れ歯を入れる必要が出てきます。
入れ歯になると咬む機能が極端に低下し、健康な歯の20~30%にまで低下することから、初期のうちに治療を行い、歯を保存する可能性を高めていくことが大切になります。
まとめ
熱いものがしみる原因は様々ですが、歯髄炎の可能性があります。
歯髄炎は初期のものと進行したものでは痛みがかなり変わってきます。
初期の場合には虫歯を削ったり、簡単な治療で症状を抑えることが出来ますが、進行するとかなりの確率で神経を抜く必要が出てきます。
自宅での応急措置としては、バファリンなどの市販の鎮痛剤で痛みを抑えることが出来ます。
がまんをせずに薬で痛みを和らげ、その後、歯科医院で治療を受けることが大切です。