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銀歯を目立たなくする方法はありますか?
2015年11月07日
目次
保険で白い歯を入れる
保険治療といえば、銀歯というイメージをもつ人も多いかもしれません。
保険なら白くできないのは仕方がないと諦めてしまう前に、保険治療でも白くする方法をご紹介します。
保険で認められている治療がレジンジャケット冠と呼ばれるものです。
奥歯は前から4,5番目の歯までと定めてはいますが、お口の中で目立つ銀歯ではなく、保険で白い歯を入れられるということもあり、女性をはじめ、見た目を良くしたいという方に好まれています。
レジンジャケット冠のデメリット
レジンジャケット冠を入れることで、銀歯を白くすることができますが、レジンならではのデメリットもあります。
まず上げられる点が強度の低さです。
レジンはプラスチック素材で出来ていることから、銀歯と比べると割れやすくなります。
また、もう一つのデメリットとしてあげられるのが、黄ばみなどの変色です。
レジンは水分を吸う特性があるため、長年使用していくうちに、唾液などの水分を吸い、黄色く変色していきます。
それとともに強度も低下していくのです。
自由診療での治療
自由診療の治療では選択肢の幅が広がります。
保険診療では使用する素材が限定されていたり、適用箇所も指定されていましたが、自由診療では様々な素材、特徴をもった治療法が可能になります。
代表的な素材としてセラミック治療があげられます。
保険では前から6,7番目の奥歯には白い歯は使用できなかったのですが、セラミックを入れることで美しい白い歯を歯の場所を問わずに入れることが出来るようになります。
費用は高額になりますが、大きなメリットがある治療法です。
セラミックとは
よく耳にするセラミック治療ですが、具体的にはどんな素材を使用しているのでしょうか。
セラミックにも種類がありますが、一般的なものは陶材と呼ばれるお茶碗などの陶器と同じ素材を使用します。
陶材を使用することで本物の歯に近い透明感を再現することが出来るため、奥歯に限らず、前歯など複雑な色を再現する必要がある箇所でもより効果を発揮します。
銀歯に比べると強度は劣りますが、美しい色を再現できるメリットがあります。
セラミックの種類
セラミックには多くの種類があり、それぞれ目的に応じて選択することがおすすめです。
一般的なセラミックは、色合いが美しく前歯に使用するケースが一般的です。
そのほかにも透明度の強度が異なる様々な素材がありますが、強度があがると透明度が落ち、色の再現性も低くなっていく傾向にあります。
透明度が下がると周囲の歯との色の違いが目立ち、白浮しやすくなるためです。
そのため、周囲の歯の色合いや、治療箇所から使用する素材を選んでいく必要があります。
ハイブリッドセラミックとは
ハイブリッドセラミックはセラミックとは少し異なり、レジン(プラスティック)とセラミックを混ぜ合わせたものに処理を行うことで、強度を上げた素材を使用しています。
そのため、保険のレジンと同様の特徴をもっています。
具体的には、水分を吸う特性があるため、通常のセラミックとは異なり、変色のリスクがあります。
そのため、長期的には黄ばんでくるなどの現象が見られます。
価格は安価ですが、寿命が短いなどのデメリットもあります。
ジルコニアとは
セラミックの中でも最も強度が高い素材がジルコニアです。
ジルコニアは人工ダイヤとも呼ばれ、割れたり、欠けたりするリスクが最も低い素材です。
その一方で、透明度が低いデメリットもあります。
透明度が低いと、周囲の色と馴染みにくく、白っぽく浮いてしまうことがあります。
そのため、あまり目立たない、奥歯に使用するケースに向いています。
その他には2層タイプのセラミックのフレームとしても使用することで強度が高いメリットを活かすことが出来ます。
セラミックのデメリット
美しい色を再現できるセラミックでもデメリットもあります。
まず、あげられるのが強度の問題です。
一般的なセラミックは、色は美しいですが、表層のセラミックは金属と比べると欠けたり、割れやすい特徴があります。
また、自由診療は、3割負担の保険診療とは異なるため、どうしても治療費は高くなりがちです。
ご予算に応じて患者様にあった治療プランをご提案させていただきますので、カウンセリングの際にお気軽にご相談ください。
保険で使用可能になったハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、本来は診療のセット物ですが、2014年の4月より一部治療で、保険治療が可能になりました。
適応ケースとしては、前から4,5番目の奥歯でかぶせ物に限るという制限があります。
条件は限られていますが、保険の3割負担で、自由診療で使用されているハイブリッドセラミックを入れることが出来るのは大きなメリットです。
また、制作方法も専用の機械で削り出して製作することから、適合精度も高いという特徴もあります。
まとめ
従来の保険診療では銀歯が中心でしたが、ここ最近では、ハイブリッドセラミックをはじめとした、様々な治療法が確立されています。
また、自由診療においても多くの種類のセラミックが登場しており、治療の目的によって使い分けることが可能になりました。
なかでも、最も強度が高いジルコニア素材は割れるリスクも低いことから注目を浴びています。
現在は透明度の低さから、色合いの部分が課題点になっていますが、今後の改良が進むことでより本物の歯に近い色を再現できるようになるかもしれません。