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歯が痛い時は温める?冷やす?
2016年01月10日
突然歯が痛んだ時、応急処置として歯を温めるべきか冷やすべきか迷うことがあります。
どちらも正解なようで、どちらも間違っているように感じますが、実際はどうなのでしょうか?
ここでは、歯が痛んだ時に温めるべきか冷やすべきか、それの回答と同時に理由も解説していきます。
もちろん、最も効果的な処置は歯科医院に行くことですが、突然の際の対処として参考にしてください。
目次
歯が痛い時は冷やすべき
歯が痛い時には、冷やした方が効果的です。正確に言えば、冷やすべきであり、温めてはいけないのです。
そもそも歯が痛むのは、虫歯などが原因なわけですが、痛みに至る身体のメカニズムも考える必要があります。
歯が痛むのは、歯の内部の血液が多くなり、それによって神経が圧迫されているのが原因です。
簡単に言えば、炎症を起こしているわけです。
冷やすことによって、圧迫させる血液の盛んな流れを遅くできるため、炎症を抑えられるのです。
炎症を抑えることで圧迫を低下させることができ、これによって痛みが和らぐのです。
冷やしすぎは注意
冷やす効果として、血液の流れを遅くさせられる点から想像できますが、冷やしすぎには要注意です。
冷やしすぎてしまうと、血行や循環に障害を起こす可能性があるからです。
具体的な冷やし方としては、頬に冷えピタの類を貼ったり、冷たい水や氷を口に含む方法があります。
ちなみに、これらの方法では一時的に炎症を抑えるだけで、治療としての効果は全くありません。
このため、痛みがおさまったとしても、それを治ったと判断するのは間違っています。
治療するとなると、歯科医院での本格的な治療が必要であり、これらはあくまで応急処置の一環です。
温める行為に注意
温めるとマズいのは、身体のメカニズム上、温めることで血圧が上昇してしまうからです。
血圧が上昇することで痛みが増すため、この場合、温めるのは間違いということになるのです。
また、単純に温めるのはもちろんですが、結果的に温まってしまう行為にも注意する必要があります。
例えば、熱いお湯での入浴、汗をかくような激しい運動は厳禁です。
これらの行為は血液の循環がよくなるため、一層神経を圧迫させ、逆に痛みが増してしまうのです。
また、血圧の上昇がNGである以上、温かさとは無関係ですが、飲酒も禁物です。
冷やしても痛みがおさまらない時
では実際に痛みを感じた時に冷やしたとして、それでも痛みがおさまらないケースもあります。
そんな時のために、冷やす以外の応急処置もいくつか紹介しておきます。
最も効果的なのは薬の力に頼ることで、この場合、市販の痛み止めでも対処できます。
また、正露丸を対象の箇所に詰めることも効果的です。
ちなみに、正露丸の効果の一つに、こうした歯の痛み止めというのがありますが、これは、このように痛む箇所に詰めるというのが適切な使用方法になります。
これらの点から判断すると、例え健康な状態であったとしても、正露丸や痛み止めのストックを確保しておくことが大切だと言えます。
やってはいけないNG行為
歯が痛い時には、決してやってはいけないNG行為があります。
これらのことを行ってしまうと、いくら冷やして痛みをおさめても、また痛みを感じることがあるため、冷やすという効果的な方法と同時に、NGである行為も知っておいてください。
まず、温めることや血圧を上げる行為は、全般的にNGです。
また、痛む部分に触れることも厳禁で、つい気になって触ってしまわないように注意してください。
ちなみに、最もいけない行為はそのまま放置しておくことで、後日必ず歯科医院で診察を受けてください。
なぜなら、歯が痛むからといって虫歯とは限らないため、全く違う病気や原因の可能性もあるからです。
最も、虫歯であったとしても放置は厳禁ですし、これらの類は、治療しない限り治らないのです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、歯が痛む時は温めるべきか冷やすべきかについてまとめます。
- 歯が痛い時は冷やすべき :冷やすのが正解。炎症による痛みは冷やすことで和らげることができる
- 冷やしすぎは注意 :冷やしすぎると、血行や循環に支障をきたす可能性があるので注意
- 温める行為に注意 :温めると血行がよくなり、痛みが増す。血圧が上がるような運動や飲酒も禁物
- 冷やしても痛みがおさまらない時 :冷やす以外に、痛み止めを飲んだり、正露丸を詰める応急処置もある
- やってはいけないNG行為 :温める、痛む箇所を触るなどはNG。最もダメなのは歯科医院に行かないこと
これら5つのことから、歯が痛む時は温めるべきか冷やすべきかについて分かります。
温めるべきか冷やすべきか、その正解は冷やすことですが、これは応急処置であり、治療とは全く違います。
このため、例え冷やして痛みをおさめたとしても、根本的には解決していないのです。
夜中や仕事中など、歯科医院に行けない状態の応急処置として冷やすのはいいですが、痛みの原因を知り、治療するとなると、歯科医院に行くことが必須となので、できるだけ早く受診してください。