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人によって、「虫歯のなりやすさ」に差はあるのでしょうか?またあるとすれば原因は?
2016年01月17日
不公平なように感じますが、いくら丁寧に歯磨きしても虫歯になる人がいますし、逆に、雑な歯磨きにも関わらず虫歯にならないという人もいます。
この点から考えられるのは、虫歯になりやすい人となりにくい人がいるということです。
では、実際にこうした差は本当にあるのでしょうか?また、あるとすればその差はどこにあるのでしょうか?
ここでは、そんな虫歯になりやすい人となりにくい人、さらにはその差の原因ついて解説していきます。
目次
虫歯になりやすい人となりにくい人
実際にこれらの差は存在します。もちろん、虫歯にならない人というのはいないため、いくらなりにくい人であったとしても、歯磨きをおろそかにするのは禁物です。
ちなみに、この差を生む要因になっている一つが、遺伝による歯の強さです。
ただし、遺伝に関してはそれほど強い影響はないため、そこまで気にすることはありません。
ちなみに、重要なキーワードになるのは唾液と噛み合わせであり、これらにおける体質の違いで、虫歯になりやすい人となりにくい人との差が生まれるのです。
唾液による原因
唾液の質がネバついていて、さらに唾液の量も少ないと虫歯になりやすくなります。
これは、こうした質の唾液をしていることで、唾液自体の働きを充分に得られないからです。
食事の際、人間は口内が酸性となり、これは虫歯菌が最も好む環境です。
しかし、唾液の働きによって酸性は中和されるため、これによって虫歯菌を防いでいます。
ところが、唾液の量が少ない場合、中和がすぐに行われず、虫歯菌が活動しやすい状態が続いてしまうのです。
また、唾液がネバついているとなかなか洗い流されないため、細菌が繁殖しやすくなるのです。
噛み合わせによる原因
噛み合わせが悪いと、歯にかかる力が均等でなくなったり、本来なら力のかからないはずの歯に、余計な負担がかかります。
こうして余計な力が過剰にかかってしまうことで、歯の表面のエナメル質が傷ついてしまいます。
エナメル質は、歯の表面に張られたバリアのようなものなので、これが傷ついたりヒビ割れることで、虫歯菌が侵入しやすくなってしまうのです。
つまり、噛み合わせのバランスが悪い人も、これが原因で虫歯になりやすいのです。
甘いものが好きな原因
甘いものが好きな人は虫歯になりやすい、これはありきたりな答えですが、そもそもなぜ甘いものを食べると虫歯になるのかを説明します。
虫歯菌は酸を出して歯を溶かし、これが虫歯になります。
しかし、無条件で酸を出しているわけでなく、糖分を吸収することで酸を吐きだしているのです。
つまり、虫歯菌は口内に糖分があれば、それをエネルギーにして酸を吐きだし、虫歯にさせているのです。
このため、甘いものが好きな人は、虫歯菌が酸を出す環境を、頻繁に口内で作ってしまうのです。
虫歯になりにくい人の特徴
これは簡単なことで、上記で挙げた特徴と全く逆の特徴を持った人が、これに該当します。
例えば、唾液で言うなら、唾液の量が多くてサラサラした質の人が、虫歯になりにくいわけです。
さらに噛み合わせがいい人も虫歯になりにくく、甘いものをあまり食べない人も有利です。
ただし、これらは虫歯になりにくいというだけであって、虫歯にならないわけではありません。
このため、こうした特徴を持っていたとしても、歯磨きなどのケアを怠っていると、当然虫歯になってしまう可能性があるのです。
つまり、体質的に有利というだけなのです。
虫歯になりやすい人が虫歯を防ぐには
丁寧な歯磨きが基本になってきますが、磨き方はもちろん、タイミングも重要です。
特に唾液が少ない人は、就寝時に口内が細菌だらけになってしまうため、就寝前には丁寧なブラッシングを心掛けてください。
ブラッシングだけでは完全にプラークを除去できないため、デンタルフロスも使用するのがおススメです。
また、最も虫歯予防に効果的な方法は、歯科医院で定期健診を受けることです。
もちろん、虫歯になりにくい人も、これらの点をおろそかにするのは禁物です。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、人によって虫歯のなりやすさに差があるのかについてまとめます。
- 虫歯になりやすい人となりにくい人 :こうした差があるのは事実。主な要因は唾液の質と噛み合わせ
- 唾液による原因 :唾液の量が少なくてネバついていると虫歯になりやすい
- 噛み合わせによる原因 :噛み合わせが悪いとエナメル質を傷つけやすく、それが虫歯の要因になる
- 甘いものが好きな原因 :虫歯菌は糖分を吸収して酸を出す。これが甘いものを食べると虫歯になる理由
- 虫歯になりにくい人の特徴 :唾液の量が多くてサラサラ、噛み合わせもいい人は虫歯になりにくい
- 虫歯になりやすい人が虫歯を防ぐには :ブラッシングが基本。歯科医院の定期健診が最も効果的
これら6つのことから、人によって虫歯のなりやすさに差があるのかについて分かります。
確かに、虫歯になりやすい人となりにくい人がいるわけですが、虫歯にならない体質の人はいません。
このため、あなたがどちらのタイプであったとしても、日頃の虫歯予防が大切になってきます。
特に、歯科医院で行う定期健診なら、自覚症状のない初期段階の虫歯も発見できます。
虫歯になりやすい人はもちろん、そうでない人も、積極的に歯科医院で定期健診を受けるようにしてください。