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虫歯ってそもそもどういう状態?
2016年06月27日
目次
虫歯は感染症です。
虫歯は風邪やインフルエンザと同様に細菌に感染することによって引き起こされるものです。
ミュースタンス菌という原因菌によって歯が浸食され、痛み等の症状を発症させます。
虫歯は感染症と言われてもあまりピンとこないと思います。
実は歯周病も細菌によって引き起こされる病気です。
虫歯も歯周病も異なった原因菌ではありますが、絶対に人の口の中に存在しています。
常に発症するリスクが有りますが、自浄作用や歯磨き等のメインテナンスによって発症することを防いでいます。
しかし、何らかの原因やバランスの不釣り合いによって発症します。
どうして虫歯になるの?
虫歯の原因菌の好物は糖質です。
お菓子や飲み物、食べ物に含まれている砂糖や果糖等の糖質を栄養源に繁殖をしていきます。
そして、繁殖していったミュースタンス菌が溜まっているのが歯垢や歯石です。
ミュースタンス菌は酸性を示しており、歯は酸性にとても弱く、少しずつ歯の表面を溶かしながら浸食していきます。
そして、最終的には神経を浸食して歯の根っこまで侵してしまいます。
こうなってくると歯を抜かなければなりません。
つまり、ミュースタンス菌のたまり場でもある歯垢や歯石を綺麗に取り除かなければ虫歯になるリスクはとても高くなります。
痛みを感じないから虫歯ではない?
虫歯は急速に侵攻することがありません。ゆっくりゆっくり侵攻していきます。
皆さんは虫歯になると言うことは歯が痛くなったから虫歯になったと思うでしょう。
実は、歯自体には痛みを感じる神経がありません。
つまり、初期の軽度の虫歯なら痛みを感じることはありません。
歯の中央には神経が通っており、この神経まで虫歯菌が浸食することで初めて痛みを感じます。
しかし、痛みを感じた時点で神経は浸食されているので神経を取らなければなりません。
そうなってくると歯の寿命は著しく短くなります。
虫歯は表面から歯の中心へ侵攻していきますが、歯磨きで磨きにくい部分、つまり見えにくい場所によく発症します。
そうなると、痛みを感じてからでないと存在を知ることが 難しいことが多いです。
見えるところが虫歯になって来たら、色が黒くなって来たり穴が開いてくるので早期発見が可能になりますが、どうしても痛みを感じてから虫歯になったと気付くし人が多いです。
痛みを感じたら手遅れかも…
先ほど書きましたが、歯自体には痛みを感じる神経がありません。
もし冷たいもの、温かいものでしみるようならまだなんとかなることもありますが、常に痛みを感じるようになると、神経がやられてしまっていることが多く、抜髄といって神経を取る治療を行わなければなりません。
また、この神経が虫歯菌に侵されると、歯の根っこのほうもやられて、根尖病巣という膿みの塊を作り、痛みや出血、胚嚢を起こします。
こうなると歯を抜く治療しか残っていません。
つまり、痛みを感じたときにはもう手遅れ…と言うことが考えられます。
虫歯になりやすい部位は?
虫歯になりやすい部位は3つあります。1つめは奥歯の溝です。
奥歯の溝は複雑で歯ブラシが届きにくい場所があります。
そこに歯垢が溜まって虫歯になりやすくなります。
しかし、奥歯の溝は比較的目視しやすいため、初期段階の虫歯で発見することができます。
なので、軽く虫歯の部分を削り取ったり、その部分にCRというプラスチック製の材料を埋め込むだけで治療が済むこともあります。
2つめは歯と歯の間です。ここは食べ物が挟まりやすく、また歯ブラシも届きにくいので不潔になりやすく、結果虫歯になることが多いです。
歯と歯の間は、見つけにくいだけでなく隣り合っている2つの歯を同時に虫歯にすることが多いです。
また、見えにくいため発見が遅く、痛みを感じてから虫歯と気付くことが多いです。
3つめは歯と歯茎の間です。ここも歯と歯の間と同様に見えにくく、また歯ブラシも届きにくい部位です。
結果、発見が遅く虫歯がある程度侵攻していることが多いです。
やはり虫歯になりやすい部位は、鏡で見たときに見えにくいところ、そして歯ブラシが届きにくいところになります。
虫歯にならないためには
1)セルフケアをしっかり行う
日々のセルフケアとして歯磨きが一番効果的です。しかし、歯磨きのやり方や使用する歯ブラシによって効果は全然異なってきます。もし自分にあった歯ブラシが見つからないときは、歯科医師や歯科衛生士に相談すると良いでしょう。また、歯磨きの方法も歯科衛生士によってブラッシング指導をしてもらえるので、相談すると良いでしょう。歯磨きに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシ、歯磨き粉等のケア用品も併用するとなお効果が出るでしょう。
2)食生活を改善する
虫歯の原因菌の好物は糖質です。なので、お菓子やジュースを控えたりダラダラ食い、ダラダラ飲みをやめるだけで虫歯のリスクは低くなります。特に虫歯になりやすい食べ物はアメ・ガムなど長時間口の中に甘い状態が続く物です。また、スポーツドリンクなどの清涼飲料水にも多くの糖質が含まれています。なので、できるだけ食べ物を口に含む時間を少なくし、飲み物も糖質を含んでいない水やお茶にするだけで虫歯になるリスクは低くなります。
3)定期検診を受ける
口腔内を清潔に保つことが虫歯にならない方法です。日々のセルフケアや食生活の改善も重要になってきますが、定期的に歯科医院で検診を受けることで溜まった歯垢や歯石を除去してもらえるだけでなく、虫歯や歯周病の早期発見が可能になり、最低限の歯科治療で済むこともあります。