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グラつきや違和感がなければ、インプラント治療後のメンテナンスは行かなくてもいいですか?
2016年10月10日
インプラント治療では、治療後もメンテナンスの通院が必要になります。
患者さんの視点に立って言えば、このメンテナンスの通院は面倒に感じてしまうでしょう。
確かに、グラつきも違和感もないならメンテナンスは必要ないと思ってしまう気持ちも分かります。
しかし、それでもメンテナンスは必要なわけで、ここではその理由を説明していきます。
目次
1. 歯周病予防
メンテナンスが必要な理由の一つが歯周病予防です。
と言うのも、歯周病はインプラントにとって天敵とも言える病気だからです。
インプラントの周囲が歯周病になると、インプラントを支えている骨が失われてしまいます。
そうなるとインプラントがグラつき、もっと酷いとインプラントが抜け落ちてしまうのです。
また、歯周病の厄介なところは自覚症状がないことで、いつの間にか引き起こしているとケースが大半です。
このため、特に違和感がなくても実は歯周病になっているということは充分にあり得るのです。
だからこそ、メンテナンスによって歯周病のチェックと予防を定期的に行う必要があるのです。
2. 噛み合わせのチェック
インプラントは、安定してグラついていなければ大丈夫と言うわけではありません。
噛み合わせが問題ないかも重要で、メンテナンスではそんな噛み合わせのチェックも行います。
噛み合わせが悪ければ一定の歯だけ強く噛みすぎてしまうため、
それが原因でインプラントへのダメージ、さらにはインプラント周囲の骨が失われる可能性があります。
それを防ぐためにも、定期的なメンテナンスによって噛み合わせをチェックしなければならないのです。
また、実際に問題があった場合はインプラントの調整を行います。
インプラントに余計なダメージを与えるのを防ぐことは、インプラントの寿命を長くすることにつながります。
3. 通院の頻度
インプラント治療を終えたばかりの人は、メンテナンスのための通院を面倒に思うかもしれません。
確かに、治療後のメンテナンスの通院の頻度は高いので、面倒に思ってしまう気持ちも理解できます。
しかし、インプラントは治療後の1年以内が最も問題が起こりやすいのです。
だからこそ、頻繁にメンテナンスを行って問題を回避する必要があるのです。
まだ先の話になりますが、1年間問題がなければその後のメンテナンスの通院は頻度が下がります。
最終的には1年に1回や2回の通院ですむようになるので、今は頑張ってメンテナンスを受けてください。
4. 他の歯の状態もチェックする
インプラントだけでなく、他の歯ももちろん大切です。
このため、メンテナンスではインプラントだけでなく他の歯の状態もチェックします。
また、正確には状態をチェックするだけでなく、クリーニングも行います。
このため、メンテナンスはインプラント以外の歯の虫歯や歯周病予防にもなるのです。
インプラントの状態を確認することももちろんですが、
メンテナンスはその他の歯を綺麗にし、病気を防ぐためにも行っているのです。
5. メンテナンスの費用も想定する
仮にあなたがインプラント治療を検討している状態だとしたら、
当然費用も治療を受けるかどうかの判断材料になるでしょう。
何しろ、インプラントは基本的に保険が適用できないので高額になってしまうのが欠点です。
そして、費用を考える時にはこのメンテナンスの費用を想定するのも忘れないでください。
メンテナンスでは毎回費用が掛かりますし、一度ではなく何度も行うことになるのです。
これを視野に入れておかないと、あなたにとってメンテナンスは予想外の大きな出費になってしまいます。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、グラつきや違和感がなければ治療のメンテナンスは必要ないかについてまとめます。
- 歯周病予防 :インプラントにとって歯周病は天敵。確認や予防のためにメンテナンスを行う必要がある
- 噛み合わせのチェック :噛み合わせの悪さはインプラントの寿命を縮めるため、そのチェックも行う
- 通院の頻度 :治療後の1年間はどうしても問題が起こりやすいので通院の頻度が高くなる
- 他の歯の状態もチェックする :メンテナンスではインプラントだけでなく、他の歯の健康状態も調べる
- メンテナンスの費用も想定する :インプラントを検討している人は、メンテナンスの費用も想定しておく
これら5つのことから、グラつきや違和感がなければ治療のメンテナンスは必要ないかが分かります。
メンテナンスを行うと行わないとでは、インプラントの寿命に雲泥の差が出ます。
なぜそんなに差が出るのか、その答えこそ今回説明してきた内容でもあります。
歯周病、噛み合わせ、その他のトラブル、さらには他の歯の健康状態まで、
これらの点で問題を起こさないためにも、治療後のメンテナンスは絶対必要になるのです。
逆に言えば、メンテナンスを怠ることでこれらの問題が発生し、
せっかくのインプラントの寿命が縮まる、もしくは失われてしまうこともあり得るのです。