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子供に虫歯を感染させない方法について詳しく教えてください
2017年01月09日
江東区門前仲町の歯医者さん、原澤歯科です。
今回のテーマは「子供に虫歯を感染させない方法」です。
虫歯は大人も子供もなり得る病気ですが、どちらかというと子供が感染するイメージが強いですね。
これは、甘い物やお菓子が好きという子供ならではの特徴がそうイメージさせているのでしょう。
また、子供は歯磨きの技術も大人に比べて劣るため、予防も不充分になりやすい事実があります。
そこで子供の虫歯を心配する親御さん向けに、子供に虫歯を感染させない方法を説明します。
目次
1. 親も虫歯予防を徹底する
母子感染によって子供が虫歯になるケースがあるのをご存じでしょうか。
虫歯は細菌によって感染する病気ですから、風邪と同じように人から人へとうつります。
そして、虫歯を引き起こす虫歯菌は唾液を介してうつるのです。
親の虫歯がそのまま直接子供にうつるわけではないものの、虫歯菌が親から子へうつるのは事実です。
唾液を介してうつるため、食器の共用や口うつしによる食事、キスなどの行為が関係してきます。
こうした場面で子供に虫歯をうつしてしまわないよう、親も虫歯予防を徹底するべきです。
2. 歯磨き時に親が仕上げをする
これには2つの理由があります。1つは子供の歯磨きの仕方では歯を充分綺麗にできず、
必ず磨き残しがあるからです。親が仕上げをすることで、そんな磨き残しをなくすことができます。
もう1つは親が仕上げをするクセをつけることで、子供に歯磨きの大切さを分からせることができるからです。
子供は自分が歯磨きをする理由が分からず、「磨きなさい」と言われるから磨いているのが本音でしょう。
このため、子供だけに歯磨きを任せてしまうと雑で磨き残しだらけの歯磨きになってしまいます。
一方、親が仕上げをすれば丁寧に磨く大切さが分かりますし、なぜ丁寧に磨くのかを伝えることもできます。
つまり、子供が精度の高い歯磨きを覚えるために必要なことなのです。
3. 食事する時間を明確に決める
おやつや食事をだらだらと適当な時間にとっていると、それだけで虫歯のリスクが高まります。
これは口腔内のメカリズムが関係する問題です。口腔内では歯からカルシウムが溶け出す、
溶けたカルシウムが再び歯に戻る、これらの行為が繰り返されています。
用語使って言うなら「脱灰」と「再石灰化」の繰り返しで、再石灰化が行われるには若干の時間が掛かります。
このため、おやつやジュースをちょこちょこしたタイミングでだらだら食べていると、
再石灰化を行う機会がなくなって歯が溶けてしまう一方になるのです。
この事態を防ぐには、食事やおやつの時間をしっかりと決めることです。
4. 予防のために歯科医院に通う
治療するためではなく予防するために歯科医院に行く、その習慣をつけることも大切です。
小児歯科では虫歯予防のために効果的な様々なことを行っています。
例えば「フッ素塗布」、これは虫歯に強い歯を作ることができ、初期の虫歯なら完治させることも可能です。
また、ブラッシング指導や親向けに正しい仕上げの方法の指導も行うため、歯磨きの精度を高められます。
毎日の歯磨きに加えて予防のために歯科医院に通っておけば、虫歯の予防効果は格段に高まるでしょう。
ちなみにこれは子供に限ったことではなく、大人にも言えることです。
歯科医院の定期検診に通うかどうかで、子供も大人も虫歯になる確率に大きな差が出るのです。
5. 歯並びを確認する
歯並びが悪いと、どうしても歯磨きの時に磨きにくい箇所が出てきます。
丁寧に歯磨きをしても虫歯を繰り返す人の中には、歯並びの悪さが原因だったという例もあるのです。
最も、歯並びが悪ければ改善するには矯正が必要ですし、矯正治療の費用は高額です。
このため一概に歯列矯正をすすめることはできませんが、
歯並びの悪さが虫歯のリスクを高めるのは事実です。
子供が虫歯を繰り返して悩んでいる親御さんは、一度子供の歯並びに注目してみてください。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、子供に虫歯を感染させない方法についてまとめます。
- 親も虫歯予防を徹底する :虫歯は唾液を介して人にうつるので、親も虫歯を徹底予防する
- 歯磨き時に親が仕上げする :磨き残しの除去や子供に歯磨きの大切さを伝えるのが目的
- 食事する時間を明確に決める :だらだら食いは歯の再石灰化を妨げるので、時間を決めて食べるべき
- 予防のために歯科医院に通う :虫歯予防のために歯科医院に通うのは、大人においても効果がある
- 歯並びを確認する :歯並びが悪いと歯磨きしにくい箇所が出る
これら5つのことから、子供に虫歯を感染させない方法が分かります。
中には子供が乳歯だからといって虫歯予防を軽視する人がいますが、それは大きな間違いです。
乳歯の時期に虫歯がある子供は、永久歯になっても虫歯で悩まされることがほとんどです。
とは言え、何から何まで虫歯予防だけを考えた生活をしていては疲れてしまうでしょう。
このため、まずは毎日の丁寧な歯磨きに加えて歯科医院で検診してもらう、
この習慣を身につけることで虫歯のリスクを大幅に減らすことができますよ。